TWilight INSanity 台詞集
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ネタバレ注意。
#誤字脱字など気になったところには下線が引いてあります。マウスカーソルを乗せると注釈が出ます。
共通OPテロップ 羽板兄妹 西條姉妹 ホシミ姉妹 エンディング SEQUEL ストーリー考察(特大ネタバレ注意)
西條姉妹
Stage1 "Invaders"
ニュース速報
GenesisCity自治局統括部のセキュリティが刷新さ
れることとなりました。
GenesisCity自治局は、Illnetの総合的な情報処理
機関であり、最高レベルのセキュリティで保護され
ているという名目でしたが───
三ヶ月前に発生したクラッカーによる進入事件の発
覚により、セキュリティ対策に欠陥があったのでは
ないかとの見方が広まり、早急な対策が求められて
きました。
昨日の発表でGenesisCity自治局は、「セキュリティ
システムの大きな変更は完了した。今後も刷新は随
時続けていく」とのコメントを出しました。
なお、三ヶ月前に進入した犯人は、業界では有名な
ハッカーの姉妹であるという情報も一部では流れて
おりますが、正確なところは現在も分かっておりま
せん。
また、事件の際には、内部にはラクガキが残されて
いたのみで、データの漏洩や破壊の被害は無かった
ことが判明しています。
2100/01/26 20:21
悠莉
あれから、三ヶ月か。
なかなか次のチャンスはめぐってこないな……。
真悠
もう!
あの時は、姉さんがラクガキなんかしてるから!
悠莉
ああ、悪い悪い。
でも、アレはほら、習慣だからさ。
真悠
クス……。
そうね。アレが私たちのやりかただもんね。
悠莉
しかし、先生の手がかりは、なかなか見つからない
もんだな。
真悠
やっぱり先生は、もう……。
悠莉
そういう可能性もあるかもしれない。
けど───。
真悠
…………。
悠莉
……さて、今日はどこに行くかね?
真悠
あれ? ちょっと待って。
Illnetで何かあったみたい。
悠莉
どうした?
真悠
GenesisCityの封鎖!?
これは、人為的に……そんな……!
悠莉
なに!? どういうことだ?
真悠
GenesisCityが、完全に封鎖されているわ。ログを
見る限り、誰かが人為的に引き起こしてるみたい。
これは、仮装都市の乗っ取りに近い……。
悠莉
本当にそんなことが!?
真悠
詳細は分からない。まだ数分前のことね。すぐには
ログを追い切れないし────っ!?
悠莉
どうした!?
真悠
ログからはGenesisCityを一瞬で乗っ取ってる、
っていうふうに読めるわ……。
悠莉
馬鹿な……!? まさか…………。
真悠
あ、IllnetへのDrive-INが制限されたみたい。
全員Drive-OUTするように、だって。
悠莉
……チャンスだ。
真悠
え……!?
あ、そうか! この混乱なら、いけるかも。
悠莉
真悠、Drive-INの制限、突破にどれくらいかかる?
真悠
2分……いや1分で。
悠莉
頼りにしてるよ。
真悠
任せておいて。だって、私たちには───
悠莉&真悠
たどり着けない場所はない!
2100/01/26 20:25:32
YUURI DRIVE-IN PROCESS....START
MAYUU DRIVE-IN PROCESS....START
悠莉
くそ。やけにワームとかが増えてるな。
これもGenesisCityの乗っ取りと関係あるのか?
【ワームと乗っ取りは】
真悠
関係ないと思う。
時期が重なっただけじゃないかな?
悠莉
そうか? 私は関係あると思うが……。
【分岐終了】
真悠
関係あると思う。
このタイミングでっていうのは出来すぎてる。
悠莉
ああ、そう思うよ。理由は分からないけどな。
【分岐終了】
ミア=オース
はいはーい。現在、ここは通行禁止でーす。
って、あー。
いっつも私をだます姉さんたちだー。
でも今日は誰も通さないよー。
悠莉
ああ、でも、今日も通らせてもらうよ。
ミア=オース
そうはいかないよ。今日の私は一味違うんだから。
悠莉
まあ、確かに、お前は日々手ごわくなってるんだけ
どな……。
真悠
姉さん、ミアちゃんの様子がおかしい。
悠莉
そうか?
私には、いつもどおりに見えるが?
真悠
目が……というか、表情がいつもより明るすぎる。
ミア=オース
コソコソなにやってるのー。
真悠
……。
ミア=オース
いつまでもそこにいると、デリートするよ。
真悠
!!
悠莉
なるほど、ありえないな。この子には、人間をデリ
ートする権限なんかあるはずがない。
真悠
この子、乗っ取られているのね。
このワームの数じゃ無理もないか……。
悠莉
突破するよ、真悠!
真悠
うん!
ミア=オース
……コード403。認証違反を確認。
対象をデリートします────
【侵食率分岐】
【双子使用率分岐】
悠莉
結構、手ごわかったな……。
真悠
うん。ミアちゃん、ごめんね。
やりすぎちゃって。
ミア=オース
…………。
悠莉
大丈夫だろ。コアは破壊してないから。
そのうち、お役所が回収して直すさ。
ほら、今のうちに急ぐぞ。
真悠
うん。
2100/01/26 20:36:45
YUURI DRIVE-IN PROCESS....SUCCESS
MAYUU DRIVE-IN PROCESS....SUCCESS
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
結構、手ごわかったな……。
真悠
うん。ミアちゃんは、機能停止したみたいね。
ミア=オース
…………。
悠莉
さて、そいつが目を覚まさないうちに行くぞ。
真悠
そうだね。
2100/01/26 20:36:45
YUURI DRIVE-IN PROCESS....SUCCESS
MAYUU DRIVE-IN PROCESS....SUCCESS
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
本当に強くなってたな……。
真悠
うん。でも破壊しちゃったのは、ちょっと可哀想だ
ったかも……
ミア=オース
…………。
悠莉
このチャンスを無駄にはできない。
仕方がないさ。
2100/01/26 20:36:45
YUURI DRIVE-IN PROCESS....SUCCESS
MAYUU DRIVE-IN PROCESS....SUCCESS
【分岐終了、次のステージへ】
Stage2-A "skylight"
2100/01/26 20:38
真悠
いったん、PhantasyCityを経由して、そこから
GenesisCityに入るのが一番警備が手薄ね。
悠莉
さすがに直接って訳には行かないか。
真悠
世の中そんなに甘くありません。
悠莉
しかし、この街も乗っ取られたりはしないだろう
な?
真悠
分からないけど、ワームやウィルスが増えている以
外にはGenesisCityからは何も反応がないみたい。
悠莉
どういうつもりなんだろうな?
真悠
今のところはなんとも言えないと思う。
悠莉
とりあえず、この付近に変わったところがないか探
しながら進むとするか?
真悠
何か手がかりがあるといいけど。
真悠
そういえば、GenesisCityって、仮想空間Illnetの
中で一番古い街よね。
悠莉
ああ、そうだな。
先生が、その原型を作ったらしいな。
真悠
うん、知ってるわ。
だけど、あの街って最近変なうわさがあるの。
悠莉
うわさ? どんなうわさだ?
真悠
よく言われているのは、Drive-OUTしない少女。
悠莉
なんだそりゃ? 人間だったら、Drive-OUTしない
ことはないだろう。衰弱死しちまうからな。
そいつはAHなんじゃないのか?
真悠
まあ、うわさだけどね。
悠莉
まさか先生の幽霊だとか言うんじゃないだろうな?
真悠
先生は「少女」って柄じゃなかったけど?
悠莉
それは、そうだな。
だが、その話、ちょっと気になるな。
シェリー
そこの二人組、止まりなさい。
悠莉
なんだよ、もう。
真悠
警備員のAHね。
シェリー
IDを提示しなさい。
この先は、現在立ち入り禁止です。
悠莉
うんうん。職務に忠実な良いAHだな。
シェリー
……馬鹿にしているのですか?
真悠
皮肉は通じているようね。でも、そうやって、人間
に銃を向けるAHは、通常は存在しないのよ。
悠莉
あんた、すでに乗っ取られてんだ。本当は、真面目
な良いAHなんだろうけどな。
シェリー
二人を侵入者と断定。
デリートします。
真悠
姉さん! 向こうから、ワームが!
悠莉
分かってるよ。
【前方の警備員、後方のワーム】
悠莉
真悠、ワームは任せた。
真悠
了解。姉さんも気をつけて。
【分岐終了】
悠莉
真悠、こいつを任せた。
真悠
え? 私がこっち?
ちょ、ちょっと待ってよ!?
【分岐終了】
【侵食率分岐】
【双子使用率分岐】
シェリー
…………。
悠莉
本当に職務に忠実だな。乗っ取られてるくせに。
真悠
AHは、マスターのために働くことを前提にしている
からね。
悠莉
そうじゃないのも、これから出てくるのかね?
真悠
どういう意味?
悠莉
マスターどころか、人間に逆らうAHが作られても不
思議じゃないって思っただけさ。
【分岐終了、次のステージへ】
シェリー
…………。
悠莉
本当に職務に忠実だな。乗っ取られてるくせに。
真悠
なんとか、機能停止させることができたね。
悠莉
ま、壊しちまってもいいんだけどな。
真悠
あとで、ばれると面倒だから?
悠莉
そうだな。そういうことにしといてくれ。
【分岐終了、次のステージへ】
シェリー
…………。
悠莉
やれやれ、しつこい警備員だったな。
真悠
……。
悠莉
どうした、真悠?
真悠
あ、ううん。なんでもない。
【分岐終了、次のステージへ】
Stage2-B "moonlight"
2100/01/26 20:38
真悠
いったん、PhantasyCityを経由して、そこから
GenesisCityに入るのが一番警備が手薄ね。
悠莉
さすがに直接って訳には行かないか。
真悠
最新のニュースを見ると、「バニシングゴースト」
も起きてて、何人も肉体ごとIllnetに取り込まれた
みたい。
悠莉
バニシングゴースト……先生と同じか。
真悠
姉さん……。
悠莉
私たちは先生がIllnetに飲み込まれる瞬間を見た。
覚えているだろう?
真悠
忘れられないよ、あんなこと。
今でも夢に見るもの。
悠莉
私だってそうだ。あの瞬間は永遠に忘れられない。
ただ、あれは、Illnetに何か大きな危険が潜んでい
ることを示しているんだ。
真悠
先生は、その危険が何か分かっていたのかしら?
悠莉
多分、知っていたと思う。
真悠
そうね。私もそう思う。
悠莉
そして、多分、そのいくつかは私たちに受け継がれ
ている。真理を知るためのパーツを、私たちは持っ
ているはずなんだ。
真悠
そうね。
悠莉
……!
前方に、ワームとウィルスの大群だ。ぬかるなよ!
真悠
了解。
真悠
そういえば、三ヶ月前にGenesisCityの統括部に侵
入したじゃない?
悠莉
ああ、あんまり奥までは行けなかったけどな。
真悠
でも、あのときは、あれでよかったんだと思う。
悠莉
どういうことだ?
真悠
最近仕入れた情報なんだけど、GenesisCityの統括
部の奥は、偽装空間とかがあるみたいなの。
悠莉
ふん。これまた手の込んだことをするやつがいるん
だな。統括部ってのは暇なのか?
真悠
もー。それだけ技術力が高いってことだよ。
悠莉
分かってるさ。
この間だって、トラップの嵐だったからな。
真悠
そこまでして隠すものってシステムコアだけかな?
【GenesisCityの奥には……】
悠莉
世間に公表できないようなものがそこにある、とい
うことか?
真悠
そんな気がするよ。
【分岐終了】
悠莉
先生が設計した街だからな。ひねくれてんだ。
真悠
そうかも。
【分岐終了】
悠莉
あそこのシステムコアは、Illnet全体の中心だから
、厳重すぎてもおかしくはない。
真悠
Illnetの中心……か。
【分岐終了】
シェリー
そこの二人組、止まりなさい。
悠莉
なんだよ、もう。
真悠
警備員のAHね。
シェリー
IDを提示しなさい。
この先は、現在立ち入り禁止です。
悠莉
うんうん。職務に忠実な良いAHだな。
シェリー
……馬鹿にしているのですか?
真悠
皮肉は通じているようね。でも、そうやって、人間
に銃を向けるAHは、通常は存在しないのよ。
悠莉
あんた、すでに乗っ取られてんだ。本当は、真面目
な良いAHなんだろうけどな。
シェリー
二人を侵入者と断定。
デリートします。
真悠
姉さん! 向こうから、ワームが!
悠莉
分かってるよ。同時にまとめて相手してやるぜ。
【侵食率分岐】
【双子使用率分岐】
シェリー
…………。
悠莉
本当に職務に忠実だな。乗っ取られてるくせに。
真悠
AHは、マスターのために働くことを前提にしている
からね。
悠莉
そうじゃないのも、これから出てくるのかね?
真悠
どういう意味?
悠莉
マスターどころか、人間に逆らうAHが作られても不
思議じゃないって思っただけさ。
【分岐終了、次のステージへ】
シェリー
…………。
悠莉
本当に職務に忠実だな。乗っ取られてるくせに。
真悠
なんとか、機能停止させることができたね。
悠莉
ま、壊しちまってもいいんだけどな。
真悠
あとで、ばれると面倒だから?
悠莉
そうだな。そういうことにしといてくれ。
【分岐終了、次のステージへ】
シェリー
…………。
悠莉
やれやれ、しつこい警備員だったな。
真悠
……。
悠莉
どうした、真悠?
真悠
あ、ううん。なんでもない。
【分岐終了、次のステージへ】
Stage3 "感情"
2100/01/26 23:28
悠莉
そういえば、AHってのは、ロボット三原則が組み込
まれているだろ?
真悠
うん。AHの感情を制御するAHCの部分に組み込まれ
てるよ。
悠莉
だから、AHってのは、人間に危害を加えることはで
きないはずだよな。だが、さっきのミアやシェリー
は、それに反した行動をとっているわけだ。
真悠
そう。私もそれはひっかってるの。AHCのソースは
完全に非公開だから普通の人には、その部分の書き
換えなんて不可能なの。
悠莉
……あのさ、先生が開発していたAH、いただろ?
真悠
沙羅(さら)ちゃんのこと?
悠莉
ああ。私、あいつと喧嘩したことあるんだよ。
真悠
え!? それは初めて聞いたよ。
悠莉
そりゃまあ、今初めて話したからな。
しかし、当時は気が付かなかったが、あいつは
「人間に危害を加えることが出来た」んだ。
真悠
でも、AHと人間とが喧嘩出来るなんて。
確かに先生は、AHCのコア部分から自分で作ってた
からそういうことも可能かもしれないけれど。
悠莉
普通のAHは、みんな、そんなことはしない。
ミアやシェリーだって、人間を強制Drive-OUTさせ
る権限はあっても、傷つけることはできないんだ。
それすらを可能に出来る人間は限られる。
【犯人は誰?】
真悠
先生が犯人かもしれないってこと?
悠莉
その可能性もあるってことだ。もちろん、先生が生
きていればっていう条件つきだけどな。
真悠
確かにね。
悠莉
ま、あの先生のことだ。
きっとどっかで生きてんだろ。
真悠
姉さんが言うと、本当にそう聞こえるね。
悠莉
あ? なんでだ?
真悠
だって、姉さんと先生ってどっか似てるんだもん。
悠莉
おいおい、嫌なこと言うなよ。
私は、あんなにひねくれてないぜ。
真悠
さあ、どうかしら?
【分岐終了】
真悠
犯人は、AHCの研究に携わっている人?
悠莉
その可能性もあるな。
真悠
その可能性「も」……か。
悠莉
先生本人が犯人って可能性もあるだろ。
真悠
……。
悠莉
お前が、敢えて口にしなかったことは分かってるけ
ど、その可能性から逃げちゃいけない。
真悠
うん。分かってたつもりだけど。
悠莉
あの先生ならこういうこともやりかねないからな。
真悠
優秀なプログラマーだったけど、人としての常識は
欠けてたからね。
悠莉
むしろ、先生が犯人だったら、弟子の私たちがぶっ
とばして、教育してやる必要があるな。
真悠
あはは。そうね。
【分岐終了】
真悠
そんなに限られるかな?
悠莉
なぜだ?
真悠
先生は、もう10年の前にバニシングゴーストでい
なくなっているけど、そのとき、先生の資料と先生
のAHが同時になくなってる。
悠莉
で?
真悠
バニシングゴーストは、Illnetに肉体ごと取り込ま
れるってことだけど、まだ分かっていない部分も多
いじゃない。
だとすれば、あのバニシングゴーストは、「誘拐」
に近いもので、先生の資料とAHから、AHCの技術が
漏れている可能性があるんじゃないかな?
悠莉
……なるほど。
その可能性は、あまり考えていなかったな。
真悠
もちろん、これは仮定が多いから、あてにならない
けど。
悠莉
いや。可能性としてはあるだろう。私もバニシング
ゴーストについては、気になっていることがある。
真悠
え?
悠莉
まあ、もう少し考えがまとまってから、教えるよ。
真悠
もう。教えてくれてもいいのに。
悠莉
本当に考えが、まとまっていないんだ。
真悠
もう。分かりました。後でちゃんと教えてね。
悠莉
ああ。
【分岐終了】
悠莉
おいおい。
刀なんか持ってるAHなんて、初めて見るな。
真夜
これは、わたしには必要なものさ。お前たちのよう
に、ちょろちょろする邪魔な輩をデリートするため
の道具だからな。
真悠
この子も乗っ取られているの……!?
悠莉
さあな。だが、こいつは、ちょっと今までのやつと
は違うようだぜ。
真夜
なかなかいい勘をしているな。わたしは、乗っ取ら
れてなどいない。ワームやウィルスをコントロール
しているのが、このわたしだからな。
真悠
え!? どういうこと?
【フラグ分岐】
真夜
それより、ここまでの様子を見ると、お前たちには
それほど大した能力はなさそうだな。さっさと、帰
った方が身のためだぞ。
悠莉
こいつ! 馬鹿にしやがって。
真夜
事実を述べたまでだ。
真悠
あなた、一体何者?
真夜
わたしは、真夜(まや)。
ワームの統率者、そして、このGenesisCityの外壁
を守る者。お前たちは、ここで、わたしがデリート
する。
悠莉
そのためには、人間に危害を加えることも許されて
いるってことかい?
真夜
当然だ。それが、わたしの使命。
真悠
そんな。初めから人間に危害を加えるように作られ
ているなんて!
悠莉
なるほど。私たちの行く道は間違っていないようだな。
今回の事件の中心地は、この先ってわけだ。
そんで、この先に行くには、お前を倒せばいいって
ことだな?
真夜
ふん。どうせお前たちには無理だがな。
真悠
無理かどうかは、やってみないと分からないんじゃ
ない?
悠莉
真悠! 全力で行くぞ!
真悠
うん!
【分岐終了】
真夜
しかし、ここまでの様子からすると、お前たちをこ
こから先に行かせるとやっかいだな。
悠莉
ふん。お前がなんと言おうと、私たちは行きたいと
ころに行くぜ。
真夜
西條姉妹……双子のハッカー。
なるほど、警戒するに値する存在だな。
悠莉
へえ、私たちも有名になったもんだな。嬉しいぜ。
真夜
三ヶ月前にも戦う機会はあったのだがな。
お前たちが、その前にトラップにひっかかってくれ
たからな。
真悠
じゃあ、あなたはGenesisCity統括部の……!
真夜
わたしは、真夜(まや)。
ワームの統率者、そして、このGenesisCityの外壁
を守る者。お前たちは、ここで、わたしがデリート
する。
真悠
この子、本当に初めから人間に危害を加えられるよ
うに作られているの?
悠莉
どうやらそうらしいな。
だが、こいつが本当にここの守護者なら、私たちの
行く先は間違っていない。真実はこの先にあるって
ことだ。
真悠
そうね。
【分岐終了】
真夜
く……まさか……ここまでやるとは。
悠莉
なかなか手ごわかったな。
真悠
うん。この子、すごく能力が高い。
悠莉
まあ、ともかくだ。お前のIDとパスワードは使わせ
てもらう。これで、光壁の先には行けるんだろう?
真夜
ふん。確かに行くことは出来るが、そのIDでは、外
には出れないぞ。
真悠
一方通行、ってこと。
悠莉
構わないさ。中に入れば、この光壁を止める方法も
あるだろうさ。
真悠
あ、うん。そうね。
【双子使用率分岐】
真悠
行く前に、聞きたいことがあるの。
【真悠の質問】
真悠
あなたのAHCは、神月光紗って人が作ったの?
真夜
…………。
……その人のことは知らない。
真悠
本当に?
真夜
本当だ。
真悠
…………。
真夜
…………。
悠莉
おい、真悠。
多分、こいつはしゃべらないと思うぜ。
真夜
…………。
真悠
そう……ね。
悠莉
自分の目で見に行ったほうが早いだろうさ。
【分岐終了、次のステージへ】
真悠
GenesisCityで神月光紗って人を見たことがない?
真夜
…………。
……知らない。
真悠
……そう。
じゃあ、如月沙羅って名前に聞き覚えはない?
真夜
……。
悠莉
ま、答えないだろうな。
もう少し締め上げるか?
真悠
ううん、いいの。
きっと先に行けば分かることだよ。
【分岐終了、次のステージへ】
真悠
GenesisCityの奥には、何があるの?
真夜
……。
悠莉
おい、真悠?
真悠
これは、私の勘なんだけど、GenesisCityの奥には
沙羅ちゃんがいるんじゃない?
真夜
なるほど……いい勘だな。
真悠
やっぱり。
悠莉
なるほど。こいつのAHCは、沙羅と同じものってわ
けか。
真悠
たぶん、そう。でなければ、ロボット三原則に反し
て私たちを攻撃したりはできないわ。
どういう理由か分からないけど、沙羅ちゃんのAHC
の技術を使ってロボット三原則を持たないAHを作っ
ているのが犯人ってことね。
悠莉
鍵は、沙羅のAHCか。
真悠
うん、そういうことだね。
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
さて、もう一つ、聞いておくことがある。
【悠莉の質問】
悠莉
お前のAHCは、神月光紗が作ったのか?
真夜
…………。
…………その人のことは知らない。
悠莉
嘘だな。
真夜
嘘ではない。
悠莉
まあ、仮に答えたとしても、あまり信用はできない
感じだな。
真夜
なら始めから聞くな。
悠莉
(実際、嘘はついていないようだが……先生以外に
も、こんなAHCを作れるやつがいるのか?)
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
この中に神月光紗はいるか?
真夜
…………。
……知らない。
悠莉
そうか。だが、お前のAHCは、私の知っているAHCに
よく似ている。
真夜
……。
真悠
姉さん?
悠莉
そのAHCの名前は沙羅。如月沙羅。知らないか?
真夜
……。
悠莉
ま、答えないだろうな。いいさ、そのうち分かる。
行こう、真悠。
真悠
あ、うん。
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
お前のAHCは、沙羅と同じ技術が使われているな?
真悠
姉さん?
悠莉
そうだな?
真夜
なるほど。……さすがは、天才ハッカーと呼ばれる
だけあるな。
悠莉
やはり、そうだったか……。
真悠
どういうこと?
悠莉
こいつのAHCは、如月沙羅と同じもの。つまり、ロ
ボット三原則が有効に働いていないってことさ。
真悠
よく分かったね。
悠莉
いや、ただの勘だ。なんとなく、こいつの雰囲気が
な。沙羅に似てたからな。
しかし、こんなところで先生へと通じる道があった
とは。
真悠
先生……。
【分岐終了、次のステージへ】
Stage4-A "絶望"
2100/01/27 01:15
真悠
困ったな……。
悠莉
どうかしたか、真悠?
真悠
GenesisCityの中に入れたのはいいんだけど。
外とは完全に隔離されてるみたいで、通信も届かな
いの。
悠莉
通信経路の迂回とかトンネリングでなんとかならな
いのか?
真悠
いろいろ試してみたけどダメみたい。物理的に切断
されてるように見えるんだもの。
悠莉
外部からの情報に頼ることはできなくなったってこ
とか。
真悠
そう。
ここからは、私たちの知識と経験だけが頼りってこ
とね。
悠莉
ちょっと違うな。
知識と経験と「勘」だ。
真悠
姉さんらしい。
悠莉
知識も経験も豊富な人間なんて山ほどいるさ。
私たちが、そういった連中とやりあうには、プラス
アルファがないといけない。
真悠
それが、勘?
悠莉
さあ、どうだろうな。
真悠
ん?
姉さんにしては歯切れが悪いね。
悠莉
ただ、私たちは未熟だって思っただけだよ。
ま、ともかく、今回は三ヶ月前のリベンジだ。
統括部に向かうぞ。
悠莉
三ヶ月ぶりだな。
真悠
警備の人がまったくいないなんて不気味よね。
悠莉
人はいなくてもトラップは残ってるかもしれないか
ら油断は禁物だけどな。
真悠
ワームもたくさんいるものね。
悠莉
っ!? 誰か来たぞ!
アルト
お出迎えもせずに失礼いたしましたわ。
真夜を倒したというのは貴方がたですのね?
悠莉
ああ、そうだ。
なんだい、あいつの弔い合戦でもしようっていうの
か?
アルト
あら、そんな人間みたいなことはいたしませんわ。
でも、わたくしの受けたコマンドにはGenesisCity
統括部入口の警備も含まれておりますのよ。
真悠
つまり、私たちがこの先に進もうとするなら、あな
たと闘うことになるということね。
アルト
聡明な方で助かりますわ。
ここで引き返して頂けると、わたくしの貴重な時間
を無駄にせずに済むのですけれど。
【アルトと対面……】
悠莉
この街の光壁を解除するなら、考えないでもないけ
どな。
アルト
申し訳ありませんけど、それはわたくしのマスター
にしかできませんわ。
悠莉
だったら、あんたのマスターとやらに、光壁を解除
するように言ってくれ。
アルト
それは無理なご相談。マスターの行動にはマスター
なりのお考えがあってこそ。わたくしはマスターの
意に背くようなことはできませんわ。
真悠
あなたの最優先事項はマスターのコマンドであって
「人間に危害を加えてはならない」ではないのね?
アルト
いったい、なんのことかしら?
悠莉
あの光壁のせいで、多くの人間が犠牲になったって
ことだよ!
あんた、それを知らないわけじゃないだろ!?
アルト
無論、わたくしの最優先事項は、マスターのコマン
ド。そして、わたくしの意志。どちらの意味におい
ても貴方がたは邪魔な存在でしかございませんわ。
もう一度だけ警告いたしますわ。ここから、今すぐ
立ち去りなさいませ。そうすれば無傷で現実に帰し
て差し上げますわ。
もし、聞いて頂けないのであれば実力でデリートす
るのみ。わたくしの性能を、そこらのAHと一緒にお
考えになると痛い目を見ますわよ。
真悠
人間を邪魔者扱いするAHが性能を語る必要なんてな
いわ。
悠莉
その通りだ。
デリートされるのはお前のほうだぜ。
アルト
せっかく穏便に済ませようとしたのですけど、無駄
でしたわ。
この指輪にかけて、貴方がたをデリートさせて頂き
ますわよ。
【分岐終了】
悠莉
私たちの道は前にしかない。
アルト
どうあっても退いては頂けないようですのね。
真悠
あなたたちがやってることで、たくさんの人が犠牲
になっているのが理解できないの?
アルト
わたくしの最優先事項はマスターのコマンド。そし
て、わたくしの意志。
それに刃向かうものはデリートするのみ、ですわ。
そう。この指輪にかけて。
悠莉
自分勝手な奴らだな。
アルト
あら。
クラッカーとして悪名高い貴方がたから、そんなこ
とを言われるとは思ってもいませんでしたわ。
真悠
私たちは人を傷つけたりしないわ。
アルト
破壊の対象や程度なんて、誤差でしかございません
わ。
いずれにしろ、これ以上議論しても無駄ですわね。
悠莉
議論しても無駄ってのには同意だな。
真悠、やるぞ!
真悠
うん。
【分岐終了】
【双子使用率分岐】
悠莉
しつこい奴だったな。
アルト
…………。
真悠
完全に壊しちゃったね。
悠莉
仕方がない。
そうでもしないと、こっちの命が危ないからな。
真悠
そうね。
悠莉
こいつらのマスターが何を企んでるのかがわからな
いな。無駄口を叩いてる場合じゃない。急ぐぞ!
【分岐終了、次のステージへ】
真悠
壊さずに止められなかった……。
アルト
…………。
悠莉
気に病むな、真悠。
矯正できるようなAHじゃなかったさ。
真悠
そう……だね。
悠莉
こいつらのマスターが何を企んでるのかがわからな
いな。無駄口を叩いてる場合じゃない。急ぐぞ!
【分岐終了、次のステージへ】
Stage4-B "冥界"
2100/01/27 01:15
真悠
困ったな……。
悠莉
どうかしたか、真悠?
真悠
GenesisCityの中に入れたのはいいんだけど。
外とは完全に隔離されてるみたいで、通信も届かな
いの。
悠莉
通信経路の迂回とかトンネリングでなんとかならな
いのか?
真悠
いろいろ試してみたけどダメみたい。物理的に切断
されてるように見えるんだもの。
悠莉
そうか。周りにも生きてる人は見あたらないようだ
し、完全に別の世界と言ってもよさそうだな。
真悠
そうだね。
ここにいた人たちは、肉体ごとIllnetに飲み込まれ
てしまって──
悠莉
精神体だけになり、死を迎える。
バニシングゴースト現象、か。
先生が飲み込まれたあの瞬間……。
真悠
……姉さん?
悠莉
真悠は覚えていないかもしれないが、先生の身体が
Illnetに飲み込まれる瞬間、なんらかのプログラム
が起動された兆候があった。
真悠
え!? どういうこと?
バニシングゴーストは人為的に起こされているの?
悠莉
私は、その可能性が高いと思ってる。
真悠
先生が消失したあの瞬間……プログラムが……?
覚えてない……。
悠莉
誰が何の目的で? というのはわからなかったし、
ログも残っていなかった。
今までは確信が持てなかったから誰にも話さなかっ
たんだ。
真悠
じゃあ、どうして……?
もしかして、今回の事件も一緒ということ?
悠莉
そうだ。今回の事件は明らかに人為的に引き起こさ
れたもの。同時に発生したバニシングゴーストも人
為的なものだと考えるのが自然じゃないか?
真悠
それと、AHC……。
結局、先生と沙羅ちゃんに結びつくということなのね。
悠莉
どちらにしろ、この先に沙羅がいる可能性は高い。
あいつは、先生のバニシングゴーストの時に行方不
明になってるからな。
同時に先生の資料の多数が無くなっていることを考
えると、誰かが沙羅のAHCと先生の資料を利用して
今回の事件を起こしたと考えてもおかしくはない。
真悠
そういうこと、よね。
悠莉
今回の事件を解決すれば、先生の遺言の遂行も前進
するな。
真悠
「私に何かあったら、私の資料と成果の全てを破棄
しろ」って言ってたね。
悠莉
先生、かなりヤバイ物も持ってたからな。
沙羅と先生の資料を回収するのは弟子の仕事だろ。
真悠
悪用されたりしたら、厄介だもんね。
悠莉
さて、そろそろおしゃべりしてる場合じゃなさそう
だ。統括部に行く前に、またワームどもの相手をし
なきゃいけないみたいだな。
真悠
今回は、かなりワームの量が多いよ。
気をつけて行こう。
悠莉
ここに来るのは三ヶ月ぶりだな。
真悠
このあたりが静かっていうのはなんか不気味よね。
悠莉
いつもなら警備の連中でいっぱいだからな。
真悠
もし、ずっとこの中に沙羅ちゃんが居たのなら、今
まで見つけられなかったのも当然よね。先生の資料
は結構回収できたのに、AHは回収できてないもの。
悠莉
先生がいなくなってもう10年……。Illnetのあち
こちに侵入しても沙羅の痕跡はどこにもなかった。
この中に居たんなら、見つからないわけだ。
【沙羅の行方……】
真悠
ここかも、とは思ってたけどね。
悠莉
以前は、確信できる証拠はなかった。
今は、確信に近付いてる。
真悠
それで、どうする?
このまま正面から入る?
悠莉
邪魔な警備もいないことだ。
正々堂々と正面から入らせてもらおう。
アルト
あらあら。そういうわけには参りませんわ。
【分岐終了】
真悠
いつからここにいたんだろう。
悠莉
そいつはちょっと難しい質問だ。先生がバニシング
ゴーストに遭ったのは、Illnetの一般公開よりも前
の話。
だから沙羅が一般公開よりも前にここに入り込んで
いたと考えるのが自然だな。そうなれば痕跡が残っ
ていないのもうなずける。
真悠
でも、この中に沙羅ちゃんをかくまうことができる
人なんて限られてると思うけど。
悠莉
先生自身が、ここに沙羅を連れてきたという可能性
もある。
真悠
あ、そうか!
でも、その後に沙羅ちゃんと接触している人がいる
わけでしょ? 沙羅ちゃんのAHCを基にしたAHを作
った人が。
悠莉
そうだな。そいつが誰なのかというのが──
アルト
あらあら。もうこんなところまでいらっしゃってる
なんて思ってもいませんでしたわ。急いで戻ってき
たつもりでしたのに。
【分岐終了】
真悠
この先、大丈夫かな?
悠莉
おいおい、弱気なこと言うなよ。
こんなチャンスはめったにないんだぞ?
真悠
ううん、弱気になったわけじゃないの。
ただ、姉さんがまた怪我したら嫌だから。
悠莉
む……。
それは気をつけるよ。
アルト
あらあら。もうこんなところまでいらっしゃってる
なんて思ってもいませんでしたわ。急いで戻ってき
たつもりでしたのに。
【分岐終了】
【双子使用率分岐・使用率の高いほうがしゃべる】
悠莉
なんだよ、またAHか。
あんたたちのマスターはAHコレクターかなんかか?
|
|
真悠
またAH?
あなたたちのマスターは、よほどAHが好きなのね。
|
アルト
AHはマスターを裏切りませんもの。
人間の貴方がたなら、よくご存じのことでしょう?
悠莉
さあ。分かんねえな。
人間を見下すようなAHの言うことは、な。
アルト
あら、それは失礼を致しましたわ。
でも、貴方がたは招かざる客。わたくしもマスター
も忙しいのです。
真悠
何がそんなに忙しいのかしら?
アルト
それは、わたくしの口からお答えする必要がないこ
と。貴方がたの来訪がわたくしの仕事を増やしてし
まっているのは確かですけど。
悠莉
ふん。入口の守護者、ってところかい?
アルト
半分は正解ですわ。
わたくしの任務は、ここの警備と人探し。
それがマスターがわたくしに望んだ全てのこと。
真悠
人探し?
アルト
あら。少しばかり口が滑ってしまいましたわ。
どうせ貴方がたにはここで消えてもらいますから、
構わないのですけれど。
悠莉
いろいろ知ってそうだな。
洗いざらい話してもらおうか。
アルト
その前に、わたくしが貴方がたの口をふさいで差し
上げますわ!
アルト
ま、まさか……こんなに強い……とは……。
悠莉
ハァハァ……ようやく機能停止か。
真悠
姉さん、大丈夫?
悠莉
真悠こそ、怪我とかしてないか?
アルト
わたくし程度に……苦戦するようでは……この先に
進んだところで……。
悠莉
そいつはどうかな?
実際に行ってなきゃ分からんさ。
真悠
今までも苦しい時はたくさんあったけど、二人で乗
り越えてきた。だから、今回も、きっと。
アルト
そうまでして……一体……何のために?
【双子使用率分岐】
【進む理由……】
悠莉
事件の犯人に説教してやらないといけないからな。
アルト
そう……ですか……。
真悠
たとえ、犯人が先生だったとしても、ね。
悠莉
それは、いつもなら私の台詞だけどな。
真悠
うふふ。ごめんね、姉さん。
じゃあ、そろそろ行こう。
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
先生の遺言を守らないといけないからな。
アルト
そう……ですのね……。
悠莉
無茶苦茶な人だったけど、私たちの先生だったから
な。
最期の願いくらいはかなえてあげないと可哀想だ。
真悠
そうだね。
行こう、先生の願いのために。
【分岐終了、次のステージへ】
【進む理由……】
真悠
たくさんの人が犠牲になってるから。
アルト
そう……ですか……。
悠莉
さて、そろそろ行くか。
こいつらのマスターは何を考えてるかわからないか
らな。
【分岐終了、次のステージへ】
真悠
先生の遺言を守らないといけないから。
アルト
そう……ですのね……。
悠莉
無茶苦茶な人だったけど、私たちの先生だったから
な。
最期の願いくらいはかなえてあげないと可哀想だ。
真悠
そうだね。
行こう、先生の願いのために。
【分岐終了、次のステージへ】
Stage4-C "聖櫃"
2100/01/27 01:15
真悠
困ったな……。
悠莉
どうかしたか、真悠?
真悠
GenesisCityの中に入れたのはいいんだけど。
外とは完全に隔離されてるみたいで、通信も届かな
いの。
悠莉
通信経路の迂回とかトンネリングでなんとかならな
いのか?
真悠
いろいろ試してみたけどダメみたい。物理的に切断
されてるように見えるんだもの。
悠莉
そうか。周りにも生きてる人は見あたらないようだ
し、完全に別の世界と言ってもよさそうだな。
真悠
そうだね。
ここにいた人たちは、肉体ごとIllnetに飲み込まれ
てしまって──
悠莉
精神体だけになり、死を迎える。
バニシングゴースト現象、か。
真悠
さっきも言ったけど、先生はIllnetにバニシングゴ
ーストのような危険が潜んでいることを知ってたと
思うの。
「私に何かあったら、私のラボにある資料と成果は
全て破棄すること。外に出すには危険すぎるものが
多いから」
あれは、自分が危険な目に遭うことをあらかじめ知
ってたとしか思えないよ。
悠莉
先生のラボには、世間的にヤバイものがあったのは
確かだな。だが、先生は具体的な何か身に迫る危険
を感じてたんだろう。
真悠
私たちに、もっと何か出来ることがあったらよかっ
たのに。
悠莉
先生のバニシングゴーストのどさくさに紛れて資料
は流出するわ、AHが何体もいなくなるわで……。
……待てよ。
今回の事件って、私たちが先生の遺言通りに資料を
処分してれば起きなかったのか……!?
真悠
先生の資料と成果を犯人が利用したってこと?
悠莉
ああ。……まあ、過ぎたことはともかくとしてだ。
先生の遺言に従うなら、沙羅の回収と廃棄はやって
おかないとな。
沙羅のAHCにはロボット三原則が組み込まれていな
かった。わざとそうしたんだろうが、世間に出して
はマズイものには違いない。
真悠
当時は、沙羅ちゃんが外に出ちゃうなんて考えなか
ったからね。
悠莉
私も考えてなかった。
だが、もっと慎重になるべきだったかもしれない。
真悠
そう考えられるのは、それだけ成長したってことか
な?
悠莉
そうだな。
真悠
このあたりが静かっていうのはなんか不気味よね。
悠莉
……ん?
ああ、そうだな。
真悠
姉さん。何か考えごと?
悠莉
ああ、ちょっと、な。
さっき抜けてきた光壁なんだが。
真悠
あの光壁、ナノマシンが使われてたよね?
悠莉
お? さすがだな、話が早い。
ナノマシンって、先生も研究してたじゃないか?
真悠
うん。ナノマシンとAHの融合に関する論文を書いて
たと思う。
悠莉
あれって実用化できたんだっけか?
真悠
基礎理論の実験には成功してるみたいだけど、まだ
実用化のレベルじゃなかったと思うよ。
悠莉
先生の論文はまだ残ってるのか?
真悠
あの時分散しちゃって、回収しきれてないよ。
この間、一部は回収できたけど、断片化したデータ
が他にも残ってるはず。
悠莉
この状況は、何もかもが先生を指し示してるな。
真悠
先生がこの事件の犯人……なんてことはないよね?
悠莉
正直言って、分からないな。
ただ、可能性は捨てないでおいたほうがいいかもし
れない。
アルト
……なんとか間に合いましたわ。こんなに早くここ
まで来るとは思いませんでした。
真悠
またAH?
アルト
さすが、双子のハッカーとして知られているだけあ
りますわね。真夜が倒されたのもうなずけますわ。
悠莉
ふーん。あんたも、人間に危害を加えることができ
るってことかい?
アルト
さて、なんのことかしら?
わたくしにとって重要なのは、マスターからの命令
ですわ。そのために他人をデリートすることもある
かもしれませんわね。
真悠
マスターからの命令?
アルト
人探しと、この入口の警備ですわ。
悠莉
へえ、人探し……ねえ。
こんな誰もいない街で、か?
アルト
ま、貴方がたには関係ございませんことよ。
【アルトの訪ね人……】
悠莉
神月光紗を探してるのか?
アルト
……。
そういえば、貴方がたは、あの方のお弟子さんでし
たわね。うっかりしてましたわ。
真悠
先生のこと、知っているの……?
アルト
少しばかり話しすぎたようですわ。貴方がたには前
にも後ろにも道はございません。ここでデリートさ
せて頂きます。
悠莉
道が無いのはあんたのほうだ!
真悠、行くぞ!
【分岐終了】
悠莉
如月沙羅を探してるのか?
アルト
くすくす。
なるほど。まだまだですわね?
悠莉
なんだと?
真悠
もしかして、探しているのは神月光紗先生……!?
アルト
あら。そういえば、あなた方は、あの方のお弟子さ
んでしたわね。少し話し過ぎたようですわ。
残念ですが、楽しいおしゃべりの時間はここでお終
い。
貴方がたには、即刻、ここで消えて頂きますわ。
わたくしのこの指輪にかけて。
【分岐終了】
悠莉
いい男でも探してるのか?
アルト
……。
…………。
………………。
悠莉
(……ま、まずかったか? 今のは?)
真悠
(もう! 冗談を言ってる場合じゃないでしょ!)
アルト
呆れて言葉も出ませんでしたわ。
貴方がたが優秀な双子のハッカーだという話は、わ
たくしの勘違いだったようですわね。
悠莉
そうかい。
なら、ここを通してくれるか?
私たちは単なる通行人だからな。
アルト
私に無駄な時間を取らせた罰ですわ。
さっさとここから現実世界に帰して差し上げます!
真悠
結局、闘うことになるのね……。
【分岐終了】
アルト
……くっ…………強い……。
悠莉
ふう。まったく、手間かけさせてくれるな。
おい、真悠、大丈夫か?
真悠
うん、平気。
ちょっと疲れたけど、ね。
アルト
うわさ通りの実力……しかと拝見させて頂きました
わ……。マスター、申し訳……ございません……。
悠莉
マスター、か。
アルト
……この先は……もっと厳しい……ですわよ。
それでも……進まれるのかしら?
【双子使用率分岐】
【悠莉たちが進む理由】
悠莉
三ヶ月前の私たちじゃないからな。
アルト
そう……ですか……。
真悠
姉さん、そろそろ行こう。
この子のマスターを止めるために。
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
先生の遺言を守らないといけないからな。
アルト
そう……ですのね……。
悠莉
無茶苦茶な人だったけど、私たちの先生だったから
な。
最期の願いくらいはかなえてあげないと可哀想だ。
真悠
そうだね。
行こう、先生の願いのために。
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
先生を超えなきゃならないからな。
アルト
っ!?
超えるつもりですか……あの方を……。
悠莉
弟子が師匠の跡を継ぐというのはそういうことさ。
未来は私たちが切り拓いていかなきゃならない。
真悠
そうだね。
行こう、先生が残してくれたもののために。
【分岐終了、次のステージへ】
【真悠たちが進む理由】
真悠
三ヶ月前の私たちじゃないから。
アルト
そう……ですか……。
悠莉
さて、そろそろ行くか。
こいつらのマスターは何を考えてるかわからないか
らな。
【分岐終了、次のステージへ】
真悠
先生の遺言を守りたいから。
アルト
そう……ですのね……。
悠莉
無茶苦茶な人だったけど、私たちの先生だったから
な。
最期の願いくらいはかなえてあげないと可哀想だ。
真悠
そうだね。行こう、先生の願いために。
【分岐終了、次のステージへ】
真悠
あなたみたいなAHを作らせないために。
アルト
わたくし……みたいな……?
真悠
私たちが先生から託されたのは技術だけじゃない。
これからのIllnetとAH。
ううん、これからの世界とみんな。
間違った使われ方を正すのは、弟子である私たちの
役目よ。
アルト
マスターとわたくしが……間違っている……と?
悠莉
本当に正しいかなんて分からない。
けど、私たちは自分の正しいと思うものを信じて先
に進む。
真悠
この信念も、先生から受け継いだ大切なもののひと
つだね。
アルト
…………。
【分岐終了、次のステージへ】
Stage5-A "深層"
2100/01/27 03:16
真悠
姉さん。ちょっと、こっち来て。
悠莉
お? なんか見つかったか?
真悠
うん。ここなんだけど……。
悠莉
なるほど、空間をねじってあるな。多分なんか隠し
部屋みたいなのがあるんだろう。
プロテクトの解除は私がやるから、真悠は周囲の警
戒をしてくれ。
真悠
うん。わかった。
悠莉
……。
…………。
おお……。
隠し部屋みたいなのを想像していたんだが。
真悠
こんな大きな通路だったなんて。
誰が作ったんだろう、こんな場所に。
Illnet統括部の内部の人?
悠莉
先生かもしれない。
真悠
え?
悠莉
先生はIllnetの構築に携わっていたから、この場所
にこういう仕掛けをしておいた可能性がある。
真悠
なんのために?
悠莉
うむむ。資料の隠し場所とか?
真悠
考えられない話じゃないと思うけど、どうかな?
悠莉
とにかく行ってみよう。
真悠、サポートしっかり頼むぜ。
真悠
うん。姉さんも、ポカミスしたりしないでね。
真悠
!?
悠莉
あいつは……!
アイギス
久しぶりだな、悠莉、真悠。
悠莉
アイギス……。
アイギス
覚えていてくれたとは、嬉しい限りだな。
真悠
アイギス?
先生が作った防御システムであるあなたが、どうし
てこんなところに?
悠莉
おそらく、この先にあるものが先生と関係がある、
ってことだな。
アイギス
そうさ。
お前たちが探しているものは、この先だ。
真悠
余裕ね……。
アイギス
そうでもないさ。
ここまで来れたということは、少なくともわたしと
戦うだけの力量はあるということだからな。
悠莉
先生の防御システムか。
いいだろう、相手にとって不足はない。
アイギス
そうこなくては。
周りのワームどもには、手出しはさせん。ここは、
わたしとお前たち二人だけの舞台だ。
存分に力を出せ。
悠莉
真悠、お前は手を出すな。
ここは、私が一人でやる。
真悠
ちょっと、姉さん。
悠莉
こんなやつになめられるのは、ムカつくんでな。
だが……アイギスは先生の作った最高の防御システ
ムの一つなのは確かだ。今の私がどれだけ先生に追
いつけたかを試すいい機会だと思う。
一人でやらせてくれ、頼む。
【双子使用率分岐】
真悠
…………。
……分かったわ。
気をつけてね。
悠莉
ああ、負けやしないさ。
アイギス
どうした、作戦会議は終わったか?
悠莉
おい、アイギス。周りのワームに手は出させないと
いう約束だったな?
アイギス
ああ。そうだ。
悠莉
だったら、こっちも一人で相手してやる。
私が相手だ。来な。
アイギス
あはははは!! お前一人だと!!
それは勇敢じゃなくて無謀と言うんじゃないのか?!
悠莉
甘く見るなよ。
10年前とは訳が違うんだぜ。
アイギス
10年前と違うのはこちらも同じだ!
だが、一対一とは!! 面白い!
西條悠莉! お前の力、存分に見せてもらおう!!
○ボス撃破後
悠莉
うぁー……疲れた……。
真悠
姉さん!! 大丈夫? 怪我は!?
悠莉
ああ、大した怪我はない。大丈夫だ。
真悠
よかった。
悠莉
だが、アイギスは完全に破壊しちまったな。
もう少し、アイギスから情報を得たいところだった
が。
アイギス
………………。
真悠
仕方がないよ。姉さん一人だったんだもの。
悠莉
少し休ませてくれ。どうやら、ここにはワームが降
りてこないみたいだからな。
真悠
うん。でも…………。
悠莉
大丈夫。そんなに長い時間じゃない。
真悠
わかったわ。
悠莉
(………次は………この扉の向こう)
(さて、何が出るか?)
【分岐終了、次のステージへ】
真悠
ダメ、二人でやろう。
あいつも一対一を望んでいると思うけど───
でも、ダメ。
決めたじゃない。
ハッキングを始めたあの日に。
私たちは二人で一つなんだ、って。
悠莉
そう……だったな。
悪い。ちょっと感情的だったな。
アイギス
どうした、作戦会議は終わったか?
悠莉
ああ。私たち二人の力、見せてやるよ。
アイギス
くくく! そうか! 楽しみだ!!!
お前たちとは一度戦ってみたかったからな!!
失望させてくれるなよ!!
悠莉
甘く見るなよ。
10年前とは訳が違うんだぜ。
アイギス
10年前と違うのはこちらも同じだ!
だが、一対一とは!! 面白い!
西條悠莉! お前の力、存分に見せてもらおう!!
○ボス撃破後
真悠
……はぁ……はぁ。
悠莉
うぁー……疲れた……。
アイギス
………………。
悠莉
アイギスから、もう少し情報を得たかったところだ
が、完全に破壊してしまったな。
真悠
はぁ……はぁ……。
うん……でも、仕方、ないよ。
悠莉
そうだな。手加減できる相手じゃなかったのは確か
だった。……おい、真悠大丈夫か?
真悠
……うん。大丈夫だけど。
ちょっと待って、もう少し……。
悠莉
そうか。
まあ、どうやらこの場所はワームも来ないようだか
ら、少し休んでから行こう。
真悠
うん。
でも、あんまりのんびりしてられないよね。
悠莉
まあ、そりゃ、な。
真悠
大丈夫。行こう。
悠莉
いや、私も疲れてんだ。ちょっと休ませろ。
真悠
そう。じゃあ、ちょっとだけね。
悠莉
ああ。ちょっとでいいよ。
真悠
(………次は………この扉の向こうね)
(一体何が待ってるのかしら?)
【分岐終了、次のステージへ】
Stage5-B "後継"
2100/01/27 03:16
悠莉
真悠、ちょっと。
真悠
どうしたの?
悠莉
ああ。ここなんだが。空間ねじってあるみたいだ。
多分、なんか隠し部屋みたいなのがあるんだろう。
真悠
あ。本当だね。
悠莉
私がプロテクトの解除をするから、真悠は周囲の警
戒を。
真悠
うん。わかった。
悠莉
……。
これは!?
隠し部屋みたいなのを想像していたんだが。
真悠
こんな大きな通路だったなんて。
【謎の通路……】
真悠
誰が作ったんだろう、こんな場所に。
Illnet統括部の内部の人?
悠莉
先生かもしれない。
真悠
え?
悠莉
先生はIllnetの構築に携わっていたから、この場所
にこういう仕掛けをしておいた可能性がある。
真悠
なんのために?
悠莉
うむむ。資料の隠し場所とか?
真悠
考えられない話じゃないと思うけど、どうかな?
悠莉
とにかく行ってみよう。
真悠、サポートしっかり頼むぜ。
真悠
うん。姉さんも、ポカミスしたりしないでね。
【分岐終了】
真悠
こんな巨大な空間設計、どうやったんだろう?
悠莉
空間設計……?
真悠
この場所は、Illnetの公式な場所じゃないよ。
マップにも載ってなくて、強いプロテクトがかかっ
ていた。だから、作ったのは、ごく少数の人間。
設計通りに空間展開をするのは、高性能なマシンを
使えば簡単。でも、設計は人間がやる必要がある。
だから、こんな巨大な空間を設計するとしたら大勢
の人たちが必要。
悠莉
……なあ、真悠。
そもそも、巨大な空間設計に「大勢」の「人間」が
必要だという常識は正しいのか?
真悠
え?
悠莉
たとえば、既存の概念に縛られず、自由な発想がで
きるAHがいたとしたら…。「少数」の「AH」が巨大
な空間設計をすることも可能なんじゃないか?
真悠
まさか、そのAHって。
悠莉
沙羅なら、できるかもしれない。
真悠
そんな……。
悠莉
沙羅は、先生の資料も記憶しているはずだから。ナ
ノマシンもAHCのことも知っている。何より、ロボ
ット三原則が組み込まれていないから、人間を傷つ
けるAHCやトラップも作ることができる。
真悠
でも……。
悠莉
今の段階では、仮説に過ぎない──
が、結構、当たっていると思うぜ。
私の勘が、そう言っている。
真悠
姉さんの勘は、当たるからね。そうかもしれない。
悠莉
どちらにしても、答えはこの通路の先だな。
【分岐終了】
真悠
!?
悠莉
あいつは……!
アイギス
久しぶりだな、悠莉、真悠。
悠莉
アイギス……。
アイギス
覚えていてくれたとは、嬉しい限りだな。
真悠
アイギス?
先生が作った防御システムであるあなたが、どうし
てこんなところに?
悠莉
やっぱり、この先には、沙羅がいるんだな?
アイギス
ああ、その通りだ。わたしが守るものと言ったら、
限られるからな。
真悠
余裕ね……。
アイギス
違うな、嬉しいのだ。
10年前のお前たちは、ただの未熟な人間だった。
だが、今は違う。
ここに来るまでの報告は聞いている。素晴らしい成
長ぶりだ。きっと、楽しい戦いになるだろう。
周りのワームに手出しはさせん。わたしとお前たち
だけの戦いだ。
【アイギスとの対決】
悠莉
真悠、お前は手を出すな。
ここは、私が一人でやる。
真悠
ちょっと、姉さん。
悠莉
こんなやつになめられるのは、ムカつくんでな。
だが……アイギスは先生の作った最高の防御システ
ムの一つなのは確かだ。今の私がどれだけ先生に追
いつけたかを試すいい機会だと思う。
一人でやらせてくれ、頼む。
真悠
…………。
……分かったわ。
気をつけてね。
悠莉
ああ、負けやしないさ。
アイギス
どうした、作戦会議は終わったか?
悠莉
おい、アイギス。周りのワームに手は出させないと
いう約束だったな?
アイギス
ああ。そうだ。
悠莉
だったら、こっちも一人で相手してやる。
私が相手だ。来な。
アイギス
あはははは!! お前一人だと!!
面白い! お前の能力は戦闘向きだ!
期待できそうだな!!!
悠莉
変わっていないな。
戦いを好むように作られたその性格。
そして変わったな。
「人をも殺せる」その意志とその力。
アイギス
その通りだ!! それは、わたしの存在意義!
わたしのたった一つの強い意志だ!
さあ来い、西條悠莉!
今宵の闇に沈むのはどちらか、決着を付けよう!!
○ボス撃破後
悠莉
うぁー……疲れた……。
真悠
姉さん!! 大丈夫? 怪我は!?
悠莉
ああ、大した怪我はない。大丈夫だ。
真悠
よかった。
アイギス
くはははは! 素晴らしい力だ!
もっと楽しみたかったが、どうやら、わたしの負け
のようだな!
【フラグ分岐】
悠莉
おい。アイギス。
この場所は、先生が作ったのか?
アイギス
……どうかな?
悠莉
今回の騒動は、まさか、行方不明の先生の仕業じゃ
ないだろうな?
アイギス
あははは!!
行って確かめたら、どうだ。どうせ、私の言うこと
なんか、信じられないだろ?
悠莉
……それもそうだな。
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
おい。アイギス。
この先には、沙羅がいるんだな?
アイギス
……どうかな?
真悠
あなたたちの今のマスターは、沙羅ちゃんなん
でしょ?
アイギス
あははは!!
AHが、自分のマスターの情報を喋る訳がない!
行って自分で確かめな。
悠莉
……そうか、分かった。
真悠、そろそろ行くぞ。
アイギス
ちょっと待ちな。
悠莉
なんだ?
アイギス
わたしのマスターに勝つつもりでいるようだが、お
前たちでは、無理だぞ。
悠莉
さて、どうかな?
アイギス
ふっ……変わらないな、その強気なところ。
なら、正面の扉ではなく、右側の扉を行きな。
真悠
右側? どこ?
悠莉
あっ!
真悠
こんなところに、また、空間をねじって作ってある
なんて。
アイギス
あはははは!!
その程度を見抜けないから、無理だと言ったんだ!
悠莉
ふん。
じゃあ、どうして、教えた?
アイギス
……さあな?
悠莉
…………。
アイギス
…………。
悠莉
……。
真悠、行くぞ!
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
あのな、真悠。
真悠
ダメ。
悠莉
……まだ、何も言ってないんだけどな。
真悠
ダメ。
一人で戦うなんて、絶対ダメ。
悠莉
……。
真悠
あいつも一対一を望んでいると思うけど。
でも、ダメ。
決めたじゃない。
ハッキングを始めたあの日に。
私たちは二人で一つなんだ、って。
悠莉
そう……だったな。
悪い。ちょっと感情的だったな。
アイギス
どうした、作戦会議は終わったか?
悠莉
ああ。私たち二人の力、見せてやるよ。
アイギス
そうか! 10年の時を経て、あの未熟な姉妹がこ
れだけ成長したことを、あの方もさぞ喜んでいるだ
ろう!! それは、わたしも同じだ!
これだけの緊張感!! 久しぶりだ!
真悠
10年前と変わらない、戦いを好んでいるあなたら
しい言葉ね。だけど、10年前と違う、その「人を
殺せる力と意志」は、一体どうして……?
アイギス
その答えは、わたしの背中の向こう側さ!
さあ、おしゃべりは終わりだ!!
世間を惑わす双子のハッカーよ!
ここで決着を付けよう!!
○ボス撃破後
真悠
……はぁ……はぁ。
悠莉
うぁー……疲れた……。
アイギス
くはははは! 素晴らしい力だ!
もっと楽しみたかったが、どうやら、わたしの負け
のようだな!
【フラグ分岐】
悠莉
おい。アイギス。
この場所は、先生が作ったのか?
アイギス
……どうかな?
悠莉
今回の騒動は、まさか、行方不明の先生の仕業じゃ
ないだろうな?
アイギス
あははは!!
行って確かめたら、どうだ。どうせ、私の言うこと
なんか、信じられないだろ?
悠莉
……それもそうだな。
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
おい。アイギス。
この先には、沙羅がいるんだな?
アイギス
……どうかな?
真悠
あなたたちの今のマスターは、沙羅ちゃんなん
でしょ?
アイギス
あははは!!
AHが、自分のマスターの情報を喋る訳がない!
行って自分で確かめな。
悠莉
……そうか、分かった。
真悠、そろそろ行くぞ。
【分岐終了、次のステージへ】
Stage5-C "遺言"
2100/01/27 03:16
悠莉
真悠、ちょっと。
真悠
どうしたの?
悠莉
ああ。ここなんだが。空間ねじってあるみたいだ。
多分、なんか隠し部屋みたいなのがあるんだろう。
真悠
あ。本当だね。
悠莉
私がプロテクトの解除をするから、真悠は周囲の警
戒を。
真悠
うん。わかった。
悠莉
……。
おお!?
隠し部屋みたいなのを想像していたんだが。
真悠
こんな大きな通路だったなんて。
真悠
こんな巨大な空間設計、どうやったんだろう?
悠莉
空間設計……?
真悠
この場所は、Illnetの公式な場所じゃないよ。
マップにも載ってなくて、強いプロテクトがかかっ
ていた。だから、作ったのは、ごく少数の人間。
設計通りに空間展開をするのは、高性能なマシンを
使えば簡単。でも、設計は人間がやる必要がある。
だから、こんな巨大な空間を設計するとしたら大勢
の人たちが必要。
悠莉
……なあ、真悠。
そもそも、巨大な空間設計に「大勢」の「人間」が
必要だという常識は正しいのか?
真悠
え?
悠莉
たとえば、既存の概念に縛られず、自由な発想がで
きるAHがいたとしたら…。「少数」の「AH」が巨大
な空間設計をすることも可能なんじゃないか?
真悠
まさか、そのAHって。
悠莉
沙羅なら、できるかもしれない。
真悠
そんな……。
悠莉
沙羅は、先生の資料も記憶しているはずだから。ナ
ノマシンもAHCのことも知っている。何より、ロボ
ット三原則が組み込まれていないから、人間を傷つ
けるAHCやトラップも作ることができる。
真悠
でも……。
悠莉
今の段階では、仮説に過ぎない──
が、結構、当たっていると思うぜ。
私の勘が、そう言っている。
真悠
姉さんの勘は、当たるからね。そうかもしれない。
悠莉
どちらにしても、答えはこの通路の先だな。
真悠
!?
悠莉
あいつは……!
アイギス
久しぶりだな、悠莉、真悠。
悠莉
アイギス……。
アイギス
覚えていてくれたとは、嬉しい限りだな。
真悠
アイギス?
先生が作った防御システムであるあなたが、どうし
てこんなところに?
悠莉
やっぱり、この先には、沙羅がいるんだな?
アイギス
わたしが守るものは、神月光紗の全てだ。
それを考えれば、おのずとこの先にあるものは理解
できよう。
真悠
まさか、あなたとこんな形で再会するとは思わなか
ったわ……。
アイギス
わたしは、むしろ嬉しい。お前たちの成長ぶりにつ
いては、報告を受けている。あの頃、神月光紗の後
ろをついて歩くだけのお前たちが、自分たちだけの
力で、ここまで来れたのだからな。
さあ、戦いの舞台は整った。周りのワームどもには
手は出させない。全力でかかってこい!
【アイギスとの対決】
悠莉
真悠、お前は手を出すな。
ここは、私が一人でやる。
真悠
ちょっと、姉さん。
悠莉
こんなやつになめられるのは、ムカつくんでな。
だが……アイギスは先生の作った最高の防御システ
ムの一つなのは確かだ。今の私がどれだけ先生に追
いつけたかを試すいい機会だと思う。
一人でやらせてくれ、頼む。
真悠
…………。
……分かったわ。
気をつけてね。
悠莉
ああ、負けやしないさ。
アイギス
どうした、作戦会議は終わったか?
悠莉
おい、アイギス。周りのワームに手は出させないと
いう約束だったな?
アイギス
ああ。そうだ。
悠莉
だったら、こっちも一人で相手してやる。
私が相手だ。来な。
アイギス
あはははは!! お前一人だと!!
面白い! お前の能力は戦闘向きだ!
期待できそうだな!!!
悠莉
変わっていないな。
戦いを好むように作られたその性格。
そして変わったな。
「人をも殺せる」その意志とその力。
アイギス
その通りだ!! それは、わたしの存在意義!
わたしのたった一つの強い意志だ!
さあ来い、西條悠莉!
今宵の闇に沈むのはどちらか、決着を付けよう!!
○ボス撃破後
悠莉
うぁー……疲れた……。
真悠
姉さん!! 大丈夫? 怪我は!?
悠莉
ああ、大した怪我はない。大丈夫だ。
真悠
よかった。
アイギス
くはははは! 素晴らしい力だ!
もっと楽しみたかったが、どうやら、わたしの負け
のようだな!
悠莉
おい。アイギス。
この先には、沙羅がいるんだな?
アイギス
……どうかな?
真悠
あなたたちの今のマスターは、沙羅ちゃんなん
でしょ?
アイギス
あははは!!
AHが、自分のマスターの情報を喋る訳がない!
行って自分で確かめな。
悠莉
……そうか、分かった。
真悠、そろそろ行くぞ。
アイギス
ちょっと待ちな。
悠莉
なんだ?
アイギス
わたしのマスターに勝つつもりでいるようだが、お
前たちでは、無理だぞ。
悠莉
さて、どうかな?
アイギス
ふっ……変わらないな、その強気なところ。
なら、正面の扉ではなく、右側の扉を行きな。
真悠
右側? どこ?
悠莉
あっ!
真悠
こんなところに、また、空間をねじって作ってある
なんて。
アイギス
あはははは!!
その程度を見抜けないから、無理だと言ったんだ!
悠莉
ふん。
じゃあ、どうして、教えた?
アイギス
……さあな?
悠莉
…………。
アイギス
…………。
悠莉
……。
真悠、行くぞ!
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
あのな、真悠。
真悠
ダメ。
悠莉
……まだ、何も言ってないんだけどな。
真悠
ダメ。
一人で戦うなんて、絶対ダメ。
悠莉
……。
真悠
あいつも一対一を望んでいると思うけど。
でも、ダメ。
決めたじゃない。
ハッキングを始めたあの日に。
私たちは二人で一つなんだ、って。
悠莉
そう……だったな。
悪い。ちょっと感情的だったな。
アイギス
どうした、作戦会議は終わったか?
悠莉
ああ。私たち二人の力、見せてやるよ。
アイギス
そうか! 10年の時を経て、あの未熟な姉妹がこ
れだけ成長したことを、あの方もさぞ喜んでいるだ
ろう!!
そして、わたしも同じだ!これだけの緊張感!!久
しぶりだ!
真悠
10年前と変わらない、戦いを好んでいるあなたら
しい言葉ね。だけど、10年前と違う、その「人を
殺せる力と意志」。
アイギス
その意思は、何者にも束縛されない自由な意志だ!
わたしは、この愉悦のために生きている!
悠莉
そんなものは、自由じゃない。ただの暴走さ。
自覚しな!
アイギス
口数が多くなったのは、怖気づいたからか?
どうした? 双子のハッカー!!
真悠
アイギス。
あなたを────止めます。
○ボス撃破後
真悠
……はぁ……はぁ。
悠莉
うぁー……疲れた……。
アイギス
くはははは! 素晴らしい力だ!
もっと楽しみたかったが、どうやら、わたしの負け
のようだな!
悠莉
おい。アイギス。
この先には、沙羅がいるんだな?
アイギス
ああ、その通りだ。
ついでにいいことを教えてやろう。
三日前に、わたしは神月光紗に会っている。
真悠
え!? 先生に? 先生もここにいるの!?
アイギス
くくくく。サービスはここまでだ。
後は、自分で確かめな。
【双子使用率分岐】
真悠
分かったわ。姉さん、行こう。
悠莉
……。
真悠
姉さん?
悠莉
真悠、そっちじゃない。こっちだ。
アイギス
気づいたか。
真悠
え? そっちって?
悠莉
分からないか? こっちに隠し通路がある。
巧妙に作られてるから見落とすところだったがな。
真悠
本当だ……。
悠莉
私をトラップに嵌めようだなんて、10年早い。
……いや、10年遅かったな。
【分岐終了、次のステージへ】
悠莉
そうか。
真悠
……。
悠莉
どうした? 真悠?
真悠
姉さん、あそこに……。
アイギス
気づいたか。
悠莉
なに?
真悠
そこ、空間に歪みがある……。
悠莉
なるほど。こっちが、真実に続く扉ってことか。
真悠
うん。きっとそう。
悠莉
よし。行くぜ。
ヤバイ橋渡ることになりそうだがな。
真悠
大丈夫だよ。
だって、私たちには───
悠莉
ああ。
たどり着けない場所はない!
【分岐終了、次のステージへ】
STAGE6-A "Break"
2100/01/27 05:25
悠莉
すごいな、ここがシステムコアか……。
真悠
一般人としてここに入ったのは、私たちが初めてじ
ゃないかな?
悠莉
正面から突破したわけじゃないが、一番乗りっての
は悪い気分じゃないな。
真悠
そうね。
でも、あまり感動している時間はないみたい。
悠莉
周りの探索、どうだ?
真悠
うん。たぶん中枢の方向はこっちでいいと思うけど
……。
悠莉
けど?
真悠
かなりの量のワームの大群がこっちに来てるよ。
あと10秒くらいで、見えると思う。
悠莉
どうやら、向こうも本気のようだな。
真悠
そろそろ来るよ。
悠莉
O.K.
正面突破で行くぞ!
マイハのコピー
うまくトラップに引っかかってくれたようね。
悠莉
なんだと!?
真悠
トラップ……?
悠莉
お前、何者だ?
マイハのコピー
わたしは、ホシミマイハのコピー。
悠莉
ホシミマイハ……?
真悠
ええと、確か……。
ナノマシンの実験体だったっけ……?
悠莉
おいおい。ナノマシンの実験ってのは人間のコピー
作製までやるのか?
マイハのコピー
ナノマシンの実験とわたしは関係ないわ。
わたしをコピーしたマスターは、実験とは無関係だ
もの。
悠莉
ほう、結構口が軽いな。そのマスターとやらが、今
回の事件の黒幕ってことか?
マイハのコピー
事件? この街の乗っ取りのことね? それなら、
確かにマスターがやったことよ。
真悠
もしかして、あなたのマスターは───
【マイハのコピーのマスターは】
真悠
もしかして、あなたのマスターは、如月 沙羅?
マイハのコピー
……マスターを知っているの?
真悠
やっぱり。あなたのマスターはAHなのね。
悠莉
まったく、うちの先生は余計なものを残してくれた
な。
マイハのコピー
なるほど、マスターが警戒していたのはあなたたち
だったのね。
真悠
そういえば、さっきトラップって言っていたけど、
何のことだったの?
マイハのコピー
まだ気がつかないの? この空間は、マスターの居
場所とは全く別の場所。あなたたちは、私のトラッ
プでここに誘導されてきた。
この程度のトラップに気がつかないようじゃ、マス
ターに戦いを挑んだところで、勝ち目は無いでしょ
うね。
真悠
そんな!? 私たちがトラップに気がつかなかった
なんて……。
悠莉
真悠、落ち込んでいる場合じゃない!
あいつを倒して、この偽装空間から脱出するぞ!
マイハのコピー
無駄よ。ここで消えなさい。
マスターの邪魔はさせない!
【分岐終了】
真悠
もしかして、あなたのマスターは、神月 光紗?
マイハのコピー
神月?
あなたたちは、何も気が付いてないのね。
真悠
え!? じゃあ……。
悠莉
くそ……。
マイハのコピー
マスターが警戒していたのはあなたたちではなさそ
うね。簡単にトラップに引っかかったわけだしね。
真悠
トラップ?
マイハのコピー
まだ気がつかないの? この空間は、マスターの居
場所とは全く別の場所。あなたたちは、私のトラッ
プでここに誘導されてきた。
この程度のトラップに気がつかないようじゃ、マス
ターに戦いを挑んだところで、勝ち目は無いでしょ
うね。
真悠
そんな!? 私たちがトラップに気がつかなかった
なんて……。
悠莉
真悠、落ち込んでいる場合じゃない!
あいつを倒して、沙羅を見つけだすぞ!
マイハのコピー
無駄よ。ここで消えなさい。
マスターの邪魔はさせない!
【分岐終了】
マイハのコピー
まさか……わたしが負けるなんて。
【双子使用率分岐・使用率の高いほうがしゃべる】
悠莉
さて。お前のマスターの居場所、教えてもらおうか。
|
|
真悠
手荒なことをするつもりはなかったんだけど。
お願い、沙羅ちゃんの居場所を教えて。
|
マイハのコピー
わたしのマスターは────
お前たちの排除以外を望んでいない!
一緒に死んでもらうわ!
────
悠莉
っ!?
くそっ! あいつ、自爆しやがった。
おい、真悠! 無事か!?
真悠
うん。大丈夫。
あっ!
姉さん、外との通信が回復したよ!
悠莉
だが、まだ……。
真悠
姉さん……。
悠莉
言うな! 分かってる!
くそっ! 脱出するぞ! 次の機会がある!
真悠
……うん。
(でも、これじゃあ、終われないよね……。
もう一度、必ず……。)
STAGE6-B "Artificial"
2100/01/27 05:25
悠莉
すごいな、ここは……。
最先端の空間構築技術の結晶だな。
真悠
うん、さすが……システムコア……。
悠莉
この先に沙羅がいるのか。
真悠
たぶんね。会うのは久しぶりだけど、まさかこんな
形になるなんてね。
悠莉
まともな再会を期待していたわけじゃないけどな。
真悠
壊された沙羅ちゃんを回収するとかのほうが、まだ
良かったね……。
悠莉
それもあまり想像したくはないな。
真悠
……!
……どうやら、沙羅ちゃんも本気みたいだよ。
かなりの量のワームの大群がこっちに来てる。
悠莉
芸の無いワーム程度、軽く蹴散らしてやるよ。
その後で、ゆっくりと沙羅の顔を拝むとするか。
真悠
そろそろ来るよ。油断しないでね。
真悠
姉さん……。
悠莉
ああ、間違いない。沙羅だな。
沙羅
悠莉おねえちゃん、真悠おねえちゃん。
久しぶりだね。
本当は、今は、会いたくなかったんだけどね。
悠莉
今回の事件、お前がやったんだな?
沙羅
そうだよ。でも、おねえちゃんたちを呼ぶためにや
ったわけじゃないけどね。
真悠
じゃあ、どういう理由なの?
沙羅
真悠おねえちゃんたちには、関係ないよ。
まだ、やることがあるから、できれば帰って欲しい
くらいだよ。
悠莉
そうはいかない。先生の資料や成果は、全て回収し
て破棄するように先生から言われているからな、
お前もその対象だ。
沙羅
え?
ママが、そう、言ったの……?
悠莉
そうだ。お前の生みの親、神月光紗がそう言った。
だから、私たちはお前を止める。
沙羅
そんな……ママが……わたしを……。
どうして……?
うそ! うそに決まってるよ!
ママがそんなことを言うはずがない!
悠莉おねえちゃんは、うそをついているんだ!
真悠
沙羅ちゃん、嘘じゃないわ。
あなたを止めることが、先生から託された、今のわ
たしたちの任務。
沙羅
真悠おねえちゃんまで……!
みんな、わたしを見捨てていく!!
みんな、わたしの敵になっていく!!
真悠
沙羅ちゃん、落ち着いて!
沙羅
どうして、みんなわたしの邪魔をするの!
わたしの、わたしの邪魔を……
するなぁぁあああ!!
沙羅
ぅ……ぁ……。
悠莉
沙羅……。
真悠
沙羅ちゃん……。
沙羅
あぁ……ぁ……。
【双子使用率分岐】
悠莉
すまんな、こうでもしないと、お前を止められなかった。
沙羅
………ぅ…………。
……………………死んじゃえ。
真悠
自爆!? 姉さん、伏せて!!
悠莉
っ!!
沙羅
!!!!
────
悠莉
真悠! しっかいしろ!
おい! 真悠!
ちぃっ。結構まずい状態だな……。
くそっ!
周りの空間も崩れ始めやがって……。
……どうする!?
ん!? 通信機能が回復している!?
これなら……。
頼むぜ。Drive-OUTプロセス、動いてくれよな!
西條悠莉、西條真悠。
二人のDrive-OUT強制発動……
Start!
【分岐終了、ラストステージへ】
悠莉
ごめんね、沙羅ちゃん。
沙羅
………ぅ…………。
……………………死んじゃえ。
悠莉
自爆か!? 真悠、伏せろ!!
真悠
きゃっ!!
沙羅
!!!!
────
真悠
姉さん! しっかりして!
姉さん! 姉さん! 姉さん!
いけない……姉さんの生命維持装置にまで影響して
る……。このままじゃ……。
周りの空間も崩れ始めてる……どうしよう……?
あ……!!
外部との通信機能が回復してる!?
これなら、Drive-OUTできるかもしれない……。
お願い。動いて!
西條真悠、西條悠莉。
二人のDrive-OUT強制発動……
Start!
【分岐終了、ラストステージへ】
STAGE6-C "Wired Gohst"
2100/01/27 05:25
悠莉
すごいな、このシステムコア……。
真悠
まさに、最先端の空間構築ね。
悠莉
この空間を作ったのは、先生だろうな。
真悠
たぶん、そうだと思う。
悠莉
先生が書いたコードだ。間違いない。
アーキテクチャも実装も、私たちが習った神月メソ
ドロジーの理想形だ。
真悠
先生は、Illnetの構築をしてたわけだけど、こうい
うシステムコアも作ってたんだね。
悠莉
当時、世界でも有数のプログラマだと言われてたく
らいだからな。
真悠
沙羅ちゃんは、先生の資料を持っていたから、この
場所に自由に出入りすることができても不思議では
ない……か。
悠莉
そういうことになるな。
真悠
あっ、そろそろワームの大群が来るよ。
悠莉
じゃあ、行くとするか。
どうせ、ワームが来た方向が、沙羅のいる方向って
ことなんだろ?
真悠
そうなんだけどね。
悠莉
ここまで来て、逃げ出すわけでもないだろ。
真悠
もちろん。行くよ。
沙羅ちゃんの所へ、最短距離で!
【双子使用率分岐】
悠莉
…………?
真悠
姉さん?
悠莉
真悠、先に行ってくれ。
ちょっと調べたいことがある。
真悠
え? 私も一緒に調べようか?
【悠莉の調査】
悠莉
そうだな。手伝ってもらったほうが良さそうだ。
真悠
うん。それで、何を調べたらいいの?
悠莉
ああ。その……誰かの気配がするんだ。
真悠
気配? センサーには何の表示もないよ?
悠莉
確かにそうなんだが……。
真悠
姉さん! あそこ……!
悠莉
え? せ、先生……?
光紗
あ…………悠莉……真悠?
真悠
本当に、先生……なんですか? 本当に……?
光紗
く……ぁ…………。
真悠
先生……。
悠莉
真悠! うかつに近付くな!
真悠
え?
悠莉
先生は、普通の状態じゃない!
それに、あの先生の周りのワーム。
あれは、先生の作った……攻撃用特殊ワームだ!
真悠
っ!!
悠莉
あのワームは、他のワームとは攻撃力が格段に違う
ぞ……。
光紗
逃げ……なさい…………悠莉、真悠。
真悠
先生……そんな……。
悠莉
くそ! 仕方が無い!
真悠、あのワームを倒すぞ!
○ボス撃破後
真悠
先生!
光紗
悠莉……真悠……大きくなったわね……。
悠莉
先生……本当に、先生……なんですか?
光紗
そうよ。
でも、もう……意識を保っているのもつらいわ。
悠莉
先生! しっかりして下さい!
光紗
よく聞きなさい、悠莉。沙羅を……破壊するのよ。
真悠
先生! 何を言ってるんですか!
その前に、先生を助けないと───
光紗
無理……よ。既に私の肉体が、現実にないもの。
人は精神だけでは、成り立たないのよ……。
悠莉
でも……。
光紗
いいから、聞きなさい。
沙羅は感情のコントロールが出来ていないの……。
真悠
感情の、コントロール……。
光紗
あの子は、自分を……人間だと思ってる……。
そして、怒りや悲しみなどの……マイナスの感情も
表現できる……。
でも、制御には、まだバグが……。
悠莉
じゃあ、その制御のバグを直せれば……。
光紗
バグの修正を待っている間にも……たくさんの人が
……きっと……バニシングゴーストの犠牲に……。
悠莉
バニシングゴーストは、沙羅が!?
光紗
沙羅は……Illnetにいる限り……神にも等しい能力
を発揮することができる……私が……沙羅がIllnet
に干渉できるように……作り上げたから……。
真悠
そんな……。
光紗
でも……それは間違い……だった。
だから……沙羅を破壊して……。
真悠
っ! 先生!!
光紗
沙羅はおそらく今も相当の力を発揮しているはず。
あなたたち二人で協力しなければ、きっと破壊する
ことは難しい。
真悠
……分かりました。
でも、私たちは、沙羅ちゃんを、破壊せずに止めて
みせます。
悠莉
真悠!?
真悠
ね、姉さん。
今の私たちなら、出来るよね?
悠莉
…………ああ、もちろんだ。
先生、あんたの弟子は、もう昔のままじゃないんだ
ぜ。信じてくれ。
光紗
立派になったのね………
ありがとう……。
信じているわ……あなたたちの力を……。
悠莉
………っ!!
真悠
……先生。
【分岐終了】
悠莉
いや、真悠は先の通路の偵察に行ってくれ。そっち
も気になる。すぐに追いつくから心配するな。
真悠
あ、うん、分かった。
悠莉
(誰かの気配がする。センサーには何の表示も無い
が……?)
せ、先生……!?
光紗
悠莉……!?
悠莉
先生、その姿は……!?
光紗
く……ぁ…………。
悠莉
(なんか普通の状態じゃなさそうだな……。それに
先生の周りのワーム。あれは、先生が作った攻撃
用特殊ワームじゃないか……)
(真悠を先に行かせたのは失敗だったか……!!)
光紗
逃げ……なさい…………悠莉。
悠莉
くそ! あのワーム、倒せるのか!?
○ボス撃破後
悠莉
先生!
光紗
悠莉……大きくなったわね……。
悠莉
先生……本当に、先生……なんですか?
光紗
そうよ。
でも、もう……意識を保っているのもつらいわ。
悠莉
先生! しっかりして下さい!
光紗
よく聞きなさい、悠莉。沙羅を……破壊するのよ。
悠莉
そんなことより、先生を助ける方法を──
光紗
無理……よ。既に私の肉体が、現実にないもの。
人は精神だけでは、成り立たないのよ……。
悠莉
でも……。
光紗
いいから、聞きなさい。
沙羅は感情のコントロールが出来ていないの……。
悠莉
…………。
光紗
あの子は、自分を……人間だと思ってる……。
そして、怒りや悲しみなどの……マイナスの感情も
表現できる……。
でも、制御には、まだバグが……。
悠莉
じゃあ、その制御のバグを直せれば……。
光紗
バグの修正を待っている間にも……たくさんの人が
……きっと……バニシングゴーストの犠牲に……。
悠莉
バニシングゴーストは、沙羅が!?
光紗
沙羅は……Illnetにいる限り……神にも等しい能力
を発揮することができる……私が……沙羅がIllnet
に干渉できるように……作り上げたから……。
そんな…でも……それは間違い……だった。
だから……沙羅を破壊して……。
悠莉
先生っ!!
……分かりました。必ず、沙羅を破壊します。
光紗
ありがとう……。今のあなたたちなら……きっと…
…出来るわ……。
…………。
悠莉
先……生…っ!!
沙羅のこと、任せてください。
必ず、私たちが止めて見せます。
【分岐終了】
真悠
…………?
悠莉
真悠、何かあったか?
真悠
姉さん、少し先に行っててくれない?
ちょっと調べ物をしたいから。
悠莉
こんなところでか?
手伝ったほうがいいか?
【真悠の調査】
真悠
あ、そうね。手伝ってくれる?
悠莉
O.K.
で、何を調べればいいんだ?
真悠
あ、その……誰かの気配がするんだけど……。
悠莉
気配? センサーには何も表示されてないぜ?
真悠
そうなんだよね……。
悠莉
あっ、あれは!
真悠
え? せ、先生……?
光紗
あ…………悠莉……真悠?
真悠
本当に、先生……なんですか? 本当に……?
光紗
く……ぁ…………。
真悠
先生……。
悠莉
真悠! うかつに近付くな!
真悠
え?
悠莉
先生は、普通の状態じゃない!
それに、あの先生の周りのワーム。
あれは、先生の作った……攻撃用特殊ワームだ!
真悠
っ!!
悠莉
あのワームは、他のワームとは攻撃力が格段に違う
ぞ……。
光紗
逃げ……なさい…………悠莉、真悠。
真悠
先生……そんな……。
悠莉
くそ! 仕方が無い!
真悠、あのワームを倒すぞ!
○ボス撃破後
悠莉
先生!
光紗
真悠……悠莉……大きくなったわね……。
真悠
先生……なんですよね?
光紗
そうよ。
でも、もう……意識を保っているのもつらいわ。
悠莉
先生! しっかりして下さい!
光紗
いいから聞きなさい。沙羅を……破壊するのよ。
真悠
先生! 何を言ってるんですか!
その前に、先生を助けないと───
光紗
無理……よ。既に私の肉体が、現実にないもの。
人は精神だけでは、成り立たないのよ……。
悠莉
でも……。
光紗
いいから、聞きなさい。
沙羅は感情のコントロールが出来ていないの……。
真悠
感情の、コントロール……。
光紗
あの子は、自分を……人間だと思ってる……。
そして、怒りや悲しみなどの……マイナスの感情も
表現できる……。
でも、制御には、まだバグが……。
悠莉
じゃあ、その制御のバグを直せれば……。
光紗
バグの修正を待っている間にも……たくさんの人が
……きっと……バニシングゴーストの犠牲に……。
悠莉
バニシングゴーストは、沙羅が!?
光紗
沙羅は……Illnetにいる限り……神にも等しい能力
を発揮することができる……私が……沙羅がIllnet
に干渉できるように……作り上げたから……。
真悠
そんな……。
光紗
でも……それは間違い……だった。
だから……沙羅を破壊して……。
真悠
っ! 先生!!
光紗
沙羅はおそらく今も相当の力を発揮しているはず。
あなたたち二人で協力しなければ、きっと破壊する
ことは難しい。
悠莉
……分かりました。でも、私たちは、沙羅を、破壊
せずに止めます。
真悠
姉さん!?
悠莉
今まで積んできた、経験と知識と勘で!
必ずやってみせます!
真悠
……そうだね。
先生、信じてください。私たちの力を。
光紗
立派になったのね………
ありがとう……。信じているわ……。
あなたたちの力を……。
悠莉
………っ!!
真悠
……先生。
【分岐終了】
真悠
ううん、姉さんは先の通路を見てきて。
大丈夫、すぐに追いつくから。
悠莉
ああ、分かった。気をつけろよ。
真悠
うん。
(誰かの気配がする。
センサーには何も出てないけど……?)
せ、先生……!?
光紗
真悠……!?
真悠
先生、その姿は……!?
光紗
く……ぁ…………。
真悠
(これは、一体どういうこと……?
それに、先生の周りのワーム。
あれは、先生が作った攻撃用特殊ワーム……)
(姉さんを先に行かせたのは失敗だった……!!)
光紗
逃げ……なさい…………悠莉。
真悠
先生!!
仕方ない! あのワームを私一人で倒すしか!
○ボス撃破後
真悠
先生!
光紗
真悠……ずいぶん久しぶりね……。
真悠
先生……なんですよね?
光紗
そうよ。
でも、もう……意識を保っているのもつらいわ。
真悠
っ!! どうしたら……。
光紗
私のことは、いいわ、真悠……。
沙羅を……破壊するのよ。
真悠
先生! 何を言ってるんですか!
その前に、先生を助けないと───
光紗
無理……よ。既に私の肉体が、現実にないもの。
人は精神だけでは、成り立たないのよ……。
真悠
それは……。
光紗
いいから、聞きなさい。
沙羅は感情のコントロールが出来ていないの……。
真悠
…………。
光紗
あの子は、自分を……人間だと思ってる……。
そして、怒りや悲しみなどの……マイナスの感情も
表現できる……。
でも、制御には、まだバグが……。
真悠
それなら、その制御のバグを直すことができれば…
…。
光紗
バグの修正を待っている間にも……たくさんの人が
……きっと……バニシングゴーストの犠牲に……。
真悠
やっぱり、バニシングゴーストは、沙羅ちゃんが起
こしているんですか……?
光紗
沙羅は……Illnetにいる限り……神にも等しい能力
を発揮することができる……私が……沙羅がIllnet
に干渉できるように……作り上げたから……。
そんな…でも……それは間違い……だった。
だから……沙羅を破壊して……。
真悠
先生っ!!
……分かりました。
必ず、沙羅ちゃんを破壊します。
光紗
ありがとう……。
今のあなたたちなら……きっと……出来るわ……。
…………。
真悠
………っ!!
……ありがとうございました。神月先生。
【分岐終了】
【フラグ分岐】
沙羅
ああーっ。やっぱり、ここまで来ちゃったかーっ。
真悠
沙羅ちゃん……。
沙羅
お久しぶりね、真悠おねえちゃん。
ところで、ひとりで来たの? 悠莉おねえちゃんの
反応もあったみたいだけど?
真悠
姉さんもすぐに来るわ。
沙羅
ま、別にどっちでもいいけどね。
真悠
今回の事件、あなたがやったのね?
沙羅
そうだよ、わたしがやったの。
別に、真悠おねえちゃんたちを呼ぶためにやったわ
けじゃないけどね。
真悠
じゃあ、どういう理由なの?
沙羅
真悠おねえちゃんたちには、関係ないよ。
まだ、やることがあるから、できれば帰って欲しい
くらいだよ。
真悠
そうはいかないの。先生の資料や成果は、全て回収
して破棄するように、先生から言われてるから。
沙羅
…………。
真悠
私たちは、沙羅ちゃんも回収しないといけないの。
沙羅
わたしを……回収……?
その後で……殺すの?
真悠
あ、あの、別に、壊すとかそういうのじゃなくて、
とにかく一度機能を停止して───
沙羅
ママが言ったの……?
真悠
え?
沙羅
ママがわたしを殺してって……。
どうして……!?
最近、ママが来なくなったと思ったら……わたしを
殺そうだなんて……!!
真悠
最近まで、先生が来てた!?
沙羅
ママは、よく来てくれてたよ!
あまり長い時間じゃなかったけど……。
真悠
先生が…………?
沙羅
ママ! ママ! どこにいるの?
どうしてわたしを殺そうとするの?
理由を教えて!
真悠
沙羅ちゃん、落ち着いて!
先生は……10年も前に死んでいるはずなの!
沙羅
ママ! ママ! どこ?
ずっと一緒にいてくれるって言ったじゃない!
わたしと一緒にいてくれるって言ったじゃない!
だから、ずっとそばにいられるように、Illnetに
肉 体 ご と 引 き 込 ん で
あ げ た の に !
真悠
沙羅ちゃん……!!
あなたが、バニシングゴーストの、引き金……!!
沙羅
ママをどこへやったの!! わたしのママ!!
真悠
いけない! 落ち着いて、沙羅ちゃん!
沙羅
ママ!!!!!
○耐久弾幕突破後
真悠
沙羅ちゃんが、こんなに強くなってるなんて……。
沙羅
あははははははははははは!
わたしは、その程度では殺されないわ!!
死ぬのはあなたのほうね!
真悠
まずい……あの障壁は私一人じゃ破れない……。
姉さんがいてくれれば………。
悠莉
真悠!
真悠
姉さん!
沙羅
ちっ!!
悠莉
すまん、遅くなった。
真悠
ううん。それより沙羅ちゃんが───
悠莉
ああ、感情回路が暴走しているんだろ?
真悠
え? どうしてそれを知ってるの?
悠莉
…………先生に会った。
真悠
どういうこと?
悠莉
正確には、先生の精神の最後の欠片、だけどな。
沙羅
悠莉おねえちゃん!!
悠莉
よう、沙羅。久しぶりだな。
いきなりの話で悪いが、お前はもう神月先生には会
うことはできない。お前がバニシングゴーストを引
き起こして、肉体ごとIllnetに引き込んでしまった
からな。
沙羅
まだ、そんなことを言うの!?
最近まで会ってくれてたよ!!
悠莉
死んだのは、ついさっきだ。
だから、もう会えない。
沙羅
…………どうせ悠莉おねえちゃんも、私を殺しに来
たんでしょ!!
悠莉
違う。お前を「殺しに」じゃない。
「破壊」しに来たんだ。
……分からないか?
お前はAHだ。人間じゃない。
沙羅
なにを言うの!?
わたしはAHなんかじゃない!
神月 光紗の一人娘よ!!
真悠
…………。
悠莉
沙羅、お前は優秀なAHだ。この世界のどのAHよりも
豊かな感情と、最高の演算能力も持っている。
真悠
だけど…………あなたのバグは、人間とAHの間に大
きな溝を作ってしまうの。
沙羅
分からない!!
何を言ってるのか分からないよ!!
悠莉
沙羅、お前を止める。先生の代わりに───
真悠
私たちが!
沙羅
うわあああああああああああああああああああああ
ああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
沙羅
ウぁあアあア!
悠莉
くそ! まだ逃げる力が残っていたとは……。
────
真悠
っ!!
悠莉
沙羅のやつ、何かしやがったな!?
真悠
姉さん、周りの空間が崩れ始めてる!
かなりまずそうな状況だよ……。
悠莉
ああ……。
真悠
あっ! 外部との通信が回復してる!
姉さん、脱出できるわ!
悠莉
…………真悠、私は沙羅を追う。
真悠
姉さん……?
悠莉
さっき、先生と約束しちまったからな。
真悠
なら、私もいっしょに───
悠莉
いや、真悠は一度脱出して、外部から脱出経路を確
保しておいてくれ。このままじゃ、内側からは出れ
なくなる。
真悠
でも、危険すぎるわ。本当にこのまま現実に戻れな
くなるかもしれないのに。
悠莉
……頼む。
真悠
…………
わかったわ。
……でも、必ず無事で帰ってきてね。
悠莉
ああ、もちろんだ。
さて、どこに行った? 沙羅のやつは……。
沙羅
マ……マ…………。
悠莉
沙羅……。
沙羅
……!! ユウ……リ……っ!!
悠莉
お前は、こんなにまで追い詰められていたんだな…
…。
先生は、お前を完成させられなかったことを、一番
悔やんでいた。
私は、お前を助ける術を持っていない。だから私も
悔しい。唯一できるのは、お前を破壊することだけ
だ。
沙羅
ワタシハ……AHナノ……?
悠莉
そうだ。
沙羅
イヤダ…………。ワタシハ……シニタク……ナイ…
…。
悠莉
………………すまない、沙羅!
○INSANITY BREAK
沙羅
……ガァ……ァ……。
悠莉
すまない……お前を苦しめて……。
沙羅
ァ……。
悠莉
先生……。
これで良かったんですよね…………。
沙羅
…………。
…ァ…
…
悠莉
さよならだ、沙羅…………。
沙羅
…
真悠
姉さん!! もう、本当にまずいよ!
早く戻って!!!
悠莉
……ああ、そうだな。
すぐ戻る。
Drive-OUT Process……起動!!
【分岐終了、ラストステージへ】
沙羅
ああーっ。やっぱり、ここまで来ちゃったかーっ。
悠莉
沙羅、ようやく会えたな。
沙羅
お久しぶりね、悠莉おねえちゃん。
ところで、ひとりで来たの?
悠莉
真悠もすぐに来るさ。
そしたら、三人の感動のご対面というわけだ。
沙羅
ま、わたしは、別にどっちでもいいけどね。
悠莉
今回の事件、お前がやったんだな。
沙羅
そうだよ、わたしがやったの。
別に、悠莉おねえちゃんたちを呼ぶためにやったわ
けじゃないけどね。
悠莉
じゃあ、どういう理由だ。
沙羅
悠莉おねえちゃんたちには、関係ないよ。
まだ、やることがあるから、できれば帰って欲しい
くらいだよ。
悠莉
そうはいかない。先生の資料や成果は、全て回収し
て破棄するように先生から言われてるからな。
お前もその対象だ。
沙羅
え…………?
悠莉
私たちは、お前を回収しなけらばならない。
沙羅
わたしを……回収……?
その後で……殺すの?
悠莉
別に、壊すとかそういうのじゃなくてだな、一度機
能を停止して───
沙羅
ママが言ったの……?
悠莉
なに?
沙羅
ママがわたしを殺してって……。
どうして……!?
最近、ママが来なくなったと思ったら……わたしを
殺そうだなんて……!!
悠莉
なに!? 最近まで、先生が来ていただと!?
沙羅
ママは、よく来てくれてたよ!
あまり長い時間じゃなかったけど……。
悠莉
どういうことだ……?
沙羅
ママ! ママ! どこにいるの?
どうしてわたしを殺そうとするの?
理由を教えて!
悠莉
おい、沙羅、どういうことだ!?
先生は……10年前に死んでいるはずだ!
沙羅
ママ! ママ! どこ?
ずっと一緒にいてくれるって言ったじゃない!
わたしと一緒にいてくれるって言ったじゃない!
だから、ずっとそばにいられるように、Illnetに
肉 体 ご と 引 き 込 ん で
あ げ た の に !
悠莉
沙羅……!!
お前がバニシングゴーストの引き金だったのか!!
沙羅
ママをどこへやったの!! わたしのママ!!
悠莉
くっ! おい、沙羅!
沙羅
ママ!!!!
○耐久弾幕突破後
悠莉
沙羅……ここまで強いとは……。
沙羅
あははははははははははは!
わたしは、その程度では殺されないわ!!
死ぬのはあなたのほうね!
悠莉
くっ……。あの障壁は私一人では破れないな……。
真悠がいてくれないと……。
真悠
姉さん!
悠莉
真悠!
沙羅
ちっ!!
真悠
ごめんね、遅くなって。
悠莉
まったくだ。
だが、間に合ったからO.K.としとくよ。
それよりも、沙羅が───
真悠
感情が暴走しているんでしょう?
悠莉
なぜ、それを……!?
真悠
…………先生に会ったの。
悠莉
なに!?
真悠
先生の精神体、っていうのが正しいけどね。
沙羅
真悠おねえちゃん!!
真悠
沙羅ちゃん……。私、神月先生に会ってきました。
でも、もう、二度と会うことはできなくなってしま
った。
あなたが、バニシングゴーストを引き起こして、肉
体ごとIllnetに引き込んでしまったから。
沙羅
まだ、そんなことを言うの!?
最近まで会ってくれてたよ!!
真悠
死んだのは、ついさっき。
だから、もう、会えない。
沙羅
…………なによ! どうせ悠莉おねえちゃんも、私
を殺しに来たんでしょ!!
真悠
あなたは、自分を人間だと思っているから、そう表
現するのね……。でも、違うのよ。あなたは人間じ
ゃない。
沙羅
なにを言うの!?
わたしはAHなんかじゃない!
神月 光紗の一人娘よ!!
真悠
…………。
悠莉
沙羅、お前は優秀なAHだ。この世界のどのAHよりも
豊かな感情と、最高の演算能力も持っている。
真悠
だけど…………あなたのバグは、人間とAHの間に大
きな溝を作ってしまうの。
沙羅
分からない!!
何を言ってるのか分からないよ!!
悠莉
沙羅、お前を止める。先生の代わりに───
真悠
私たちが!
沙羅
うわあああああああああああああああああああああ
ああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
沙羅
ウぁあアあア!
悠莉
くそ! まだ逃げる力が残っていたとは……。
────
真悠
っ!!
悠莉
沙羅のやつ、何かしやがったな!?
真悠
周りの空間が崩れ始めてる……!
悠莉
外部との通信が回復した!
……仕方ない。真悠、脱出するぞ!
真悠
……。
悠莉
おい、どうした? 真悠?
真悠
……私、沙羅ちゃんを追うよ。
悠莉
真悠、お前……?
真悠
さっき、先生と約束しちゃったから……。
悠莉
なら、私も一緒に───
真悠
姉さんは一度脱出して、外から脱出経路を確保して
おいて欲しいの。このままじゃ、脱出経路がふさが
れてしまいそうだから。
悠莉
だが、危険すぎる。Drive-OUTもこのまま使えなく
なる可能性も高い。
真悠
分かってる。でも、もう同じ機会はないと思うの。
今行かないときっと後悔するわ。
悠莉
………………わかった。
お前が一人で行く、って言ったのは初めてだな。
真悠
そう……だったかな?
悠莉
行ってこい! 外からのサポートは任せておけ!
真悠
うん!!
沙羅
マ……マ…………。
真悠
沙羅ちゃん……。
沙羅
……!! マ……ユウ……っ!!
真悠
神月先生は、あなたを嫌ってなんかいなかった。
私も嫌いじゃなかった。それは今も同じ。
でも、今、私ができることは、あなたを破壊するこ
とだけ……。ごめんね……。
沙羅
ワタシハ……AHナノ……。
真悠
…………そうよ。
沙羅
イヤ…………。ワタシハ…………。
真悠
ごめんね! 沙羅ちゃん!
○INSANITY BREAK
沙羅
……ガァ……ァ……。
真悠
ごめんね……苦しめちゃって……。
沙羅
ァ……。
真悠
先生……。
これが先生の望み、だったんですよね……?
沙羅
…………。
……
真悠
さようなら、沙羅ちゃん……。
沙羅
…
悠莉
おい、真悠!! もう、本当にまずいぞ!
脱出経路が保持できなくなる!!!
真悠
……あ、姉さん!ごめん!!
すぐ戻るわ!
Drive-OUT Process……起動!!
【分岐終了、ラストステージへ】
沙羅
ああーっ。やっぱり、ここまで来ちゃったかーっ。
悠莉
沙羅、ようやく会えたな。
真悠
沙羅ちゃん……。
沙羅
お久しぶりね。
悠莉おねえちゃん、真悠おねえちゃん。
別に、会いたかったわけじゃないけどね。
悠莉
神月先生に会った……。
沙羅
え?
悠莉
お前を破壊してくれ、と頼まれた。
沙羅
……なにを言ってるの?
真悠
沙羅ちゃん、あなたのAHCにはバグがあるの。
沙羅
ママが……わたしを殺してって頼んだの……?
悠莉
ママじゃない、マスターだ。
分からないか? お前はAHだ。人間じゃない。
沙羅
なにを言うの!?
わたしはAHなんかじゃない!!
神月 光紗の一人娘よ!!
真悠
…………。
悠莉
先生は……先生は、10年前に死んでいるんだ!
お前が、バニシングゴーストを引き起こして、先生
の肉体をIllnetに取り込んでしまったから!
沙羅
だって、だって!!
ずっと、そばにいてほしかったからっ!!!
悠莉
沙羅、お前は優秀なAHだ。この世界のどのAHよりも
豊かな感情と、最高の演算能力も持っている。
真悠
だけど…………あなたのバグは、人間とAHの間に大
きな溝を作ってしまうの。
沙羅
分からない!!
何を言ってるのか分からないよ!!
悠莉
沙羅、お前を止める。先生の代わりに───
真悠
先生の望みのために───
沙羅
うわあああああああああああああああああああああ
ああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
○撃破後
沙羅
ウぁあアあア!
悠莉
くそ! まだ逃げる力が残っていたとは……。
────
真悠
っ!!
悠莉
沙羅のやつ、何かしやがったな!?
真悠
……。
悠莉
真悠、行くぞ! 沙羅を追う!
真悠
姉さん。急いだ方がいいみたい。このあたりの空間
は長くもたないよ。
悠莉
ああ!
沙羅
マ……マ…………。
真悠
沙羅ちゃん……。
沙羅
ガァ……!! オマエ……タチ……ッ!!
悠莉
落ち着け、沙羅。
私たちは、お前を殺すために来たわけじゃない。
沙羅
…………。
真悠
お願い、わかって。あなたのバグは必ず直してあげ
る。だから、機能を停止して。
沙羅
ワタシハ……AHナノ……?
悠莉
そうだ。だが、私たちが、必ずお前を救ってやる。
信じてくれ。
沙羅
ウソ…………!!
イヤ……ワタシハ……ニンゲンダヨ!!!
真悠
沙羅ちゃん!
○INSANITY BREAK
沙羅
……ガァ……ァ……。
真悠
ごめんね……苦しめちゃって……。
悠莉
コアは傷ついてない……。まだ大丈夫だ……。
真悠!
沙羅のコアのイメージとダンプを回収しろ!
早く! 消えてしまう前に!
真悠
うん!
沙羅
ァ……。
悠莉
間に合ったか、真悠?
さっさと脱出するぞ!
真悠
大丈夫! 間に合ったよ。
悠莉
よし! さっさと脱出するぞ!
私たちが戻れなければ意味がない!
真悠
沙羅ちゃん……。
必ず、生まれ変わらせてあげるから!
【分岐終了、ラストステージへ】
STAGE7 "Escape Velocity"(ノーコンティニュー)
または "Drive-OUT Process"(コンティニューあり)
2100/01/27 06:43:32
崩れ落ちる仮想都市で、
Drive-OUTが起動したのは奇跡であった。
だが、奇跡は、彼女たちに試練を課した。
後に、『黄昏の88秒』と呼ばれる最後の試練を……
2100/01/27 06:43:32
YUURI DRIVE-OUT PROCESS....START
MAYUU DRIVE-OUT PROCESS....START
○88秒経過
2100/01/27 06:45:00
YUURI DRIVE-OUT PROCESS....
MAYUU DRIVE-OUT PROCESS....
【エンディングへ】
2100/01/27 06:43:32
崩れ落ちる仮想都市で、
Drive-OUTが起動したのは奇跡であった。
だが、奇跡は、彼女に試練を課した。
後に、『黄昏の88秒』と呼ばれる最後の試練を……
2100/01/27 06:43:32
YUURI DRIVE-OUT PROCESS....START
○88秒経過
2100/01/27 06:45:00
YUURI DRIVE-OUT PROCESS....
【エンディングへ】
2100/01/27 06:43:32
崩れ落ちる仮想都市で、
Drive-OUTが起動したのは奇跡であった。
だが、奇跡は、彼女に試練を課した。
後に、『黄昏の88秒』と呼ばれる最後の試練を……
2100/01/27 06:43:32
MAYUU DRIVE-OUT PROCESS....START
○88秒経過
2100/01/27 06:45:00
MAYUU DRIVE-OUT PROCESS....
【エンディングへ】